畳
夕方の匂いを大きく吸えて非常にホッとした。この辺は草むらなんかない。どうしてか虫の声が聴こえる。空気は綺麗じゃないけれど、窓を開けた方が少しマシになる。ここのところ何もやる気が起きなかった。もし無理矢理病名をカテゴライズされたら「うつ」と言われるのか?でも私は最近ようやく知りつつある。この気落ちする感覚は幼い頃からあって、排他すべきものでもないこと。そして生活が鈍く止まること。もちろんないにこしたことはないけれど、でもあるのだから仕方ない。
何の予定も入れずに、というのは無理だったが、用事以外はほとんど布団の上にいた。眠ると、ものすごく心地良く寝られる。夜に不安を抱えながら眠るよりもはるかに深い眠り。自分が眠ることで世界が良くなる、なんと体内で調整できる夢を見た。現実だったらすごく良い。すごく良いんだけど。起きたら、ややあってから絶望がある。どうして夢のままじゃなかった。夢がリアルだから夢の方が明るくて見通しが良いとどうしてもそちらに行きたくなる。こんにちは、こんにちは。やっぱり手紙を書こうと思います。深夜に脳内のおしゃべりがあると詩になって、でもこれはまずいのかな、と思うことがたまにある。はたからみたら滑稽なことなのに当人は必死で、そんなことばかりだ。もう終わりにしたい勘弁してくださいという気持ちと、まだ続けられるよ、という気持ちが両方ある。真っ直ぐな線で区切ることができない。そういえば何回練習しても真っ直ぐに線を引いたり紙を切れなかった。それなのにあやふやさが嫌いだから、不自然になる。早く自由になりたい。誰のせいでもないんだけれどとにかく許されたい。緊張で常に身体が強張っているなんて酷すぎる。運動神経は悪くなかった。命令はよく聞けるのに肝心なことを知らずにきてしまって、いまさら途方に暮れている。ひとつのことを信じ続ける、信じ続けろなんてやっぱりおかしいことだと思う。