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変えてやりたい

こんにちは私とあなたのブルシットジョブ。皆パソコンに齧りついている。私がいることは、おそらく余程の勘違いではなければ知っている。うわー無視が上手だと思いながら近くにいた女性に○○お願いします、と言ったら面倒くさそうに対応される。途中で電話が鳴りそのまま放置される。女性の隣にいる男性はさっき目が合って私が困っていることを知っているのに、もう目を合わせない。顔がのっぺらぼうみたいだなと思う。しばらくすると打ち合わせを終えた別の男性が気づき、対応してくれた。ホッとする。雰囲気の良い部署ではなかった。でも良い雰囲気って何だろう。帰り道、こういう些細なことで病んでしまって退職する人もいるのだろうなと思う。私はどうだろう。金のために働いている。大金が手に入れば辞めるよな普通は、と思う。一番腹が立ったのは奥にいたのっぺらぼうだ。しかし彼にも事情があってのことだ、忙しいだろうし、と無理やり納得させる。誰を?自分を。でも怒りはおさまらない。怒り。小さくて、くすぶる燃えかすみたいなそれ。でもどんなに小さくても確かに私は怒っていた。皆どうしているのだろう。気にしないのだろうか。スルースキル。大人になればもっと気にならなくなる、と希望的観測で思っていたけれど何も変わらず、かなり些細なことで感情が泡立つ。世界が変わらないかな。一度めちゃくちゃになってもいいから変えてやりたい、という気持ちをずっと持っている。変えてやりたい。変えてやりたいと思うことこそ最大の傲慢なのだけれど、やっぱり変えてやりたいと思う。多分本心ではスルースキルなんて欲しくないのだ。

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