テイクケア 日記
帰宅後は台所のそばで寝転がっている。しばらく放心してから動き出す。疲れた。新しい仕事に慣れずミスをしてしまい上司に報告すると「あらそんなものいくらでも」と言う感じであっさり許してもらえた。過去に同じようなミスでねちっこく注意された。でもあれは私がそう捉えただけだったのか。いかんせんその方を見倣って寛大な心でもって人に接していけるといい。何故なら回り回って自分に返ってくるから。巨大な建物の間に爽やかな風が吹いている。風はいつも自由で羨ましい。6月は梅雨が始まり祝日がないので疎まれやすいのかもしれないけれど誕生月なので心から愛している。私は暑い日に生まれたらしい。同じく冬なのに暑い日に生まれた友人とはすぐに仲良くなった。あの子は今どこでどうしているのかな。
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乗り物に揺られている時に出てくる言葉を捕まえる。スマホで書き留めようとしたが周りの視線が勝手に気になりやめた。もう思い出せない。結構、いやかなり残念なのかもしれない。湿度と光の加減についてより当てはまっていた気がする。周りに人がいるとメモを取れないのでついに覗き見防止のフィルムを購入した。
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人間活動はまず金がかかる。しかも今後益々かかるらしい。ふざけんな。しかし粛々と活動を続けるためには稼がないといけない。ただ、何もかもがどうしようもなく嫌になったら逃げようとも思う。例えば海外や山奥。そういう気持ちでいると楽。嫌だ嫌だと落胆しながら常に生き延びることを考えている。擬態した気分で、平らに整備されたシロツメクサの上でパパ活中の女子高生を脇目に、殺虫剤を散布しまくっている街路樹の脇を通る。すごく綺麗なものも汚いものも同時にあったりわかりづらいから余計に疲れるのだと思う。
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日本語の響きが好きでこれに会いたい、と思う。溢れていて気づかないことが実は幸せということがたくさんある。