ごめんね
学生時代、家族に当たってしまったのは完全に私のせいだった。
ちゃんと育ててもらったのに、嫌いだった。煩わしかった。それは、自分自身が。それを理解できるのに10年近くかかってしまった。
一緒に暮らさない方が良いだろうと、地元に就職したのに出た実家。地元に就職したのは無能だからで、産んだ親を恨み数年。少しずつ頭が冷えてきた。
気付いたら祖父母も父母も、みんなその年だけ老いていた。もちろん、わたしも。
母親がわたしを産んだ年は5年も前だから、同じくらいに子を持てばもう5歳になっているのだなと、〇〇構文よろしく感じる。
でも、ずっと、この先、わたしは子どもを作らない。相手がいなくて作れないと言えばいいのか。作りたくなんてないが。
わたしはそれが、申し訳なくて仕方がない。
わたしの幼少期は、ひいおばあちゃんにべったりだった。専業主婦でいる母親よりも、その母親と上手くいかなかったという同居のひいおばあちゃん。ひいおばあちゃんにおやつをもらって、母親に怒られたことを、今も覚えている。
話が逸れたが、私が今子を産めば、祖父母にひ孫を見せてあげられるのだ。
子を作った人たちに、ひ孫の存在は嬉しいものだろう。
だけど、それをもたらせない。遺伝子への恨みは
どうしまうもない。
ごめんね。
わたしがわたしを受け入れて、そして受け入れてくれる人と出会えたのなら。きっともっと明るい未来を迎えられただろうに。
死にたい私はもう、家族も自分も幸せにできない。