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体温計を新調したら

去年の誕生日、コロナに罹り熱にうなされながら過ごしたことを思い出す。

今週は一年ぶりに体調を崩し、高熱にダウンした。
「これはそろそろ体調崩すな」なんて思いながら家を出て、お昼頃には「ああこれは発熱してるかも」なんて思ってた。
不思議と体調を崩してるとわかった途端に、何かを頑張りたくなるような、頑張れるような気がしてくる。熱があることを隠して平静を装ってる自分に酔ってみたり。共感者を募りたい。

お昼の予定が終わって、夜は彼と会う約束があった。熱が上がってると感じていたから、帰るべきなのは間違いなかった。んだけど、そういうときに限って、会いたくなるんだよな。
弱っているからではなく。お気に入りにいれてた商品が売り切れた途端、欲しくなるような、今日は絶対会わなきゃならなかったような気がしてくる。
もちろん、断りの連絡を入れて家に帰ると熱は38度を超えていて、目の前にベッドが見えた途端に押し寄せるようにキツさが倍増した。

母がせっせと氷枕やポカリやらを用意してくれて、体温計も新調してきた。
新しい体温計で熱を測ると39度を超えていた。物心ついてから39度を超える熱を出すなんて初めてだった。

頭がぼーっとする中、一年前を思い出し、「この体感で39度なら去年はきっと40度近かったんじゃないかな」なんて考えた。古い体温計では38度7分くらいだったように思う。ただもう、身体の輪郭がぼやけ、外界に溶け出してると言っても過言ではないほどに熱かったような気がする。あれは間違いなく39度は超えていた。

とにかくそんな熱のときは誰かの優しさが有難くてしょうがないという話。私は半年後には実家を出ることが決まっているから、体が辛いとき、独りで死んでしまわないか。1人で対処できるか心配で心細くなった。

プロの独身である平匡さんだって、熱のときはつい弱って他人にアイスを頼んでしまうんだからなあ。(「逃げ恥」より)

母は度々氷枕を替えに私の部屋に現れた。スープとお粥を作ってくれた。3日部屋に篭ったのち、一緒に夕ご飯を食べれるようになると堰を切ったようによく喋った。「ああ健康でいなきゃな」と思った。話し相手という重大な責務がある。

仕事を4日も休んでしまい、明日、久しぶりの社会活動に不安いっぱい。とにかく書き連ねたい一心でnoteを開いたらロゴが変わっていた。

今年はたくさんnoteを書きたい。

新年、あけましておめでとうございます。
2023年もよろしくお願いいたします。

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