MBA受験体験記(勉強開始からコロンビア合格までのプロセス)
何人かの人からMBA受験体験記を書いて欲しいとのリクエストがあったため、勉強開始から合格までのプロセスを本noteでは書きたいと思います。
1. なぜMBAを目指したか
勉強開始から合格までと書いていますが、その前にそもそもなぜMBA受験を志すようになったのかを説明したいと思います。学生時代に1年間インターンしていた際の上司がスタンフォードMBAを取っており、MBA時代の話を聞いていたことから、漠然と欧米のトップスクールでMBAを取りたいと思っていましたが、仕事が忙しいことを言い訳に具体的な準備は全くしていませんでした(意識的に仕事で英語を使う環境に身を置くようにはしていました)。準備を本格的に開始したきっかけは、今のファームでの海外PJにアサインされ、そこでマネージャーと二人でクライアントも含めた欧州チームと協働した際に、ある程度は自信のあった英語がコンサルのPJでは上手く相手と議論したり説得できる力が不足していたこと、協働していたマネージャーが純ジャパなのですがNYUのMBAを持っており、めちゃくちゃ仕事ができ、海外のクライアント・カウンターパート相手にしても圧倒的にプレゼンスを出していたことです。ここで改めて自分のケイパビリティを上げるためには、MBAで自分の力を上げる必要があると再認識したこと、自分の尊敬するビジネスパーソンの8割以上がMBAを持っていたことなどからそういった人になりたいと思ったことです。それなりに準備にも留学にもコストがかかることから、勉強開始前にはMBAに行くことのメリット・デメリットを色々考えましたが、結局振り返ると大きかったのはこの実際にトップスクールのMBA取得者と一緒に仕事をした経験だったと思います。勿論、他にも日本の大学の学士で自分の最終学歴を終えたくなかったこと、自分の中長期のキャリアを考えるとMBAを取得した方が良かったこと、などもメリットとしてありますが、それらを差し置いても実際のどういう人になりたいかという基準で、自分が尊敬できる一緒に仕事をした人の大半がMBAホルダーだったことは最も重要な要因だったと思います。
2. MBA準備から合格までのスケジュール
次に、私のMBAプロセスの全体のスケジュールを簡単に説明していきたいと思います。2021年4月中旬に勉強を開始し、22年7月にコロンビアビジネススクール(CBS)から合格をもらうまで計1年4か月が受験期間になり、その中でも特にロンドンビジネススクール(LBS)から合格をもらう22年4月上旬までの計1年間がこれまでの人生で最も精神的・体力的にもタフな1年でした。
スケジュールの概略は上図から分かるように、諸々ある準備の中でGMATスコアメイクが最も苦戦しました。各タスクの対策方法については後述しますが、MBAのプロセスを振り返って唯一やっておけば良かったなと思うことは、ともにMBA受験の準備を行う友人を作っておけば良かったことです。それは情報の観点からもそうですが、自分のモチベーション維持、思考の整理の観点からも同じ志を持った友人が1人でいると相談相手にもなるため良かったのにと思います。TwitterでMBA受験アカは沢山いると思いますが、それでもやはりリアルでたとえ1人であっても友人を作っておくと気持ちが全然違っていただろうな、と改めて思います。
それでは各タスクの対策方法を纏めて説明していきます。
3. TOEFLスコアメイク
上述の通り、仕事で比較的英語を使う環境に身を置いていたこともあり、TOEFLのスコアメイクはGMATほど苦戦しませんでした。元々は105点を超えたタイミングでGMATに移行しようと思っていた(当初はINSEADも受けることを念頭にまずは105点、時間があればHBSも出願可能な109点を目指していた)のですが、104点は複数回出るものの、105点に中々達することが出来ず、この数点のスコア向上で苦しんでいる人向けに、私の実際の経験を基にスコアを戦略的に上げる方法をこのnoteに纏めています。(自分で言うのも変ですが、このnoteはTOEFL受験時に知っていたら間違いなくもっと早くスコアメイクが終わっていたと思います)
4. GMATスコアメイク
個人的にはMBA受験の中でこの過程が最も辛かったです。大学時代の成績、キャリアのバックグランドも問題なかったため、GMATはUSスクールの足切りラインである700点を一つに目標にしており、勉強開始当初はTOEFLと同じくらいの期間でスコアメイクが完了するだろうと高を括っていました。しかし、いざ受験勉強を開始するとまずSCが独学では厳しいことを突き付けられ、その後はRC/CRが分かったと思っても中々スコアが伸びないという日々が長く続きました(詳細は下記のnoteに纏めています)。GMATスコアメイク期間中は非常に大変なPJに入っていたこともあり、平日は22~23時ごろに仕事を終え、その後はアカデミーヒルズで24時まで勉強をし、7時半から海外チームとコールをするという中々タフな生活でした。この生活を結果として半年近く続けた結果、疲労が溜まり一度家の中で倒れてしまったことは今では笑い話ですが、当時はそれくらい大変でした。特に会社や周りの友人にもMBAに行きたいことを伝えていたため、それなりの結果を出さないといけない状態だったこともあり、仕事とMBA準備のプレッシャーで精神的にも体力的にもかなりきつかったです。
5. 在校生・アルムナイヒアリング
これらの作業と並行しながら、自分のキャリアと各スクールの整合性を見るために、M7+LBS/INSEADについては友人、会社のツテを活用しながら、殆どのスクールの在校生・アルムナイに話を聞き、スクールの雰囲気を見るとともに、エッセイに盛り込むことが出来るようにおススメの授業・教授やクラブ活動などの情報を収集しました。
6. エッセイ作成
スコア+自分のキャリアとの整合性の観点から、最終的にはLBS /CBS(J-term) +それらがダメだった場合はINSEAD(1月入学)に出願することに決め、LBS/CBSのエッセイを準備しました。色々なエッセイカウンセラーが日本にはいますが、自分以上に自分の考え方、キャリアを通じて行ってきたことを知っている人はいないですし、個人的には英語の表現以外でカウンセラーにストーリーなどを考えてもらう必要性はないと思っていたため、基本的にオンライン上に載っている他国の受験生のエッセイの内容などを参考にしながら1か月程度で書き上げました。ストーリーが固まりエッセイにも落とした上で表現に関してはネイティブチェックとしてLaurenに見てもらいました。多くの他国の受験生のエッセイを読んでいく中で、ある程度の頻出の問いに関してはフレームワークが出来ると感じ、それをこちらのnoteに纏めています。
7. インタビュー準備
ネット上に存在するCBS/LBSで過去に聞かれた約60の質問を網羅的に抽出し(リストは下記のワード)、それらの質問の回答を作成後、Matthewとインタビューの練習を3~4回実施しました。Matthewはこれまでに蓄積されている知見も豊富+値段も他のカウンセラーと比較するとリーズナブルで(他のカウンセラーがやたら高い)、FBも分かりやすく非常に良かったです。
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