『稲盛和夫一日一言』2/8(水)
こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 2/8(水)は、「天職」です。
ポイント:「天職」とは、出会うものではなく自らつくり出すもの。
2020年発刊の『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(藤尾秀昭監修 致知出版社)1月25日の欄で、指揮者の佐渡裕さんは、自分の職業について次のように語られています。
僕自身、指揮者という仕事に就けたことはとても幸せであり、天職だと思っています。この天職に出逢うというのはすごく重要なことで、僕は無宗教なのですが、神様が自分に与えてくれた職業に対して、喜びを持って迎える。それに出逢えるかどうかは、その人の人生を大きく左右するんじゃないかと。
僕は両親の存在、育った環境、恩師との出逢い、そういう運や縁が偶然にも繋がって、小学生の時に描いた夢が実現しているわけですから、非常に幸運な人間の一人なのかもしれません。(一部抜粋)
また、2009年発刊の『働き方』(稲盛和夫著 三笠書房)の中で、愚直に働き続けることの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。
人生はつまるところ、「一瞬一瞬の積み重ね」に他なりません。今この一秒の集積が一日となり、その一日の積み重ねが、一週間、一ヵ月、一年、そしてその人の一生となっていくのです。
人が驚くような大きな成果、どんな天才が成し遂げたのだろうと思えるような偉業も、じつはごく普通の人がコツコツと一歩一歩積み上げた結果であることがほとんどなのではないでしょうか。
例えば、エジプトのピラミッドも、たくさんの名もなき人たちが、地道な作業を営々と積み重ねてきた結果でしかありません。
才気ばしったカミソリのような人ではない、いわゆる鈍な人であっても、長い間、営々と努力を重ねることを厭わず、ただ愚直に、真面目に、地道に、誠実に働き続けることで、やがて非凡な人材に変わってしまっていることに、私は気づかされ驚かされてきました。
それは、ひとつのことを継続していくことで、その人の能力のみならず、人格が磨き上げられ、素晴らしい人間性を持った人物へと成長していくからです。(要約)
今日の一言には、「天職とは出会うものではなく、自らつくり出すもの」とあります。
目の前の仕事に一心不乱に打ち込むことでその仕事を好きになり、愚直に、真面目に、地道に、誠実に取り組み続ける。
名人、達人、真のプロフェッショナルとよばれる領域にまで踏み込んだ人たちの言動には、その人ならではの「生き様」のようなものを感じ取ることができます。
誰もが「天職」といえるものに巡り合えるわけではないでしょうが、今この一瞬に、これまでその人が生きてきた全人生が集約されて出てくるとすれば、自分の生涯の長い時間を費やす「働くということ」を疎かにはできないはずです。
私も、社会人になってから40年以上学んできた京セラフィロソフィの伝道者の端くれの一人として、今後とも発信を続けていきたいと思っています。