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『稲盛和夫一日一言』 7/22(土)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 7/22(土)は、「非凡なる凡人 ②」です。

ポイント:平凡な人材を非凡に変えたものは何か。それは、一つのことを飽きずに黙々と努める力、今日一日を懸命に生きる力、そして一日一日を積み重ねていくことのできる継続する力。

 2009年発刊の『働き方』(稲盛和夫著 三笠書房)の中で、継続する力の大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 発明王トーマス・エジソンの名言、「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」が示すように、成功の要因に「ひらめき」や「才能」(インスピレーション)が占める割合はたった1%にすぎず、残りの99%は「地道な努力」や「汗をかくこと」(パースピレーション)によるのです。

 一つのことに焦らず腐らず打ち込む。そして、何があろうとも打ち込み続ける。それが、人間をしっかりとつくり上げ、さらには人生を実りあるものにしてくれるのです。

 私は経営者として、多くの人材採用に携わってきました。その過程で、カミソリのように頭の切れる、いわゆる「できる人」と出会うことも少なくありませんでした。
 一方、全くその反対の、利発でもなく気もきかない、真面目だけが取柄といった「鈍な人」にも出会ってきました。
 現実には、目先がきくためか、「できる人」に限って早々に会社や仕事に見切りをつけて辞めてしまうため、結果的に残るのは「鈍な人」たちです。

 しかし私は後に、自分の不明を恥じるようになりました。「鈍な人」たちは、倦まずたゆまず、自分の仕事をコツコツとこなしていきます。そして、営々と努力を重ねることを厭わず、ただ愚直に、真面目に、地道に、誠実に働き続けます。
 そうした何十年という歳月が、「鈍な人」たちをいつのまにか「非凡な人材」に変わってしまっていることに私は気づかされ、大変驚きました。


 彼らは、人一倍苦労を重ねながらも一生懸命に働き続けた。牛のように、ただ不器用に、愚直に、一つのことを継続してきたことが、彼らの能力だけでなく、人格をも磨き上げ、素晴らしい人間へと成長してくれたのです。

 つまらないように見える仕事でも、粘り強く続けることができる、その「継続する力」こそが、仕事を成功に導き、人生をより価値あるものにしていくことのできる真の能力なのです。(要約)

 今日の一言には、「安易に近道を選ばず、一歩一歩、一日一日を懸命、真剣、地道に積み重ねていく。夢を現実に変え、思いを成就させるのは、そういう非凡なる凡人なのです」とあります。

 そこで注意しなければならないのは、継続することが大事だからと、「同じことを繰り返す」だけでは思いは成就しないということです。「反復」と「継続」とは違います。ただ漫然と同じことを繰り返すのではなく、今日よりは明日、明日よりは明後日と、少しずつでもいいから、必ず改良や改善をつけ加えていく。そうした創意工夫が、成功に向かうスピードを加速させてくれます。

 いたずらに明日を思い煩ったり、将来の見通しを立てることに汲々とするよりも、まずは今日一日を充実させることに力を注ぐ。そしてそれを日々継続していく。結局のところ、それが夢や目標を現実のものにするための最善の道なのではないでしょうか。


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