シューベルト：ピアノソナタ第20番 イ長調 D959
00:00 I. Allegro
11:30 II. Andantino
20:35 III. Scherzo. Allegro vivace - Trio. Un poco più lento
26:01 IV. Rondo. Allegretto
演奏者 Paul Pitman piano
公開者情報 Palo Alto: Musopen, 2012.
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ピアノソナタ第20番 イ長調 D 959 は、フランツ・シューベルトが作曲したピアノソナタ。
概要
作曲者最晩年のピアノソナタ3部作のひとつであり、第19番が暗い情熱、第21番が静寂な歌謡風の曲想であるのに対して、本作は暖かで明朗な響きを特徴としている。
本作は初期のピアノソナタ第4番の楽章を引用するなど創意も多く、特に終楽章は平明である。
演奏時間
約42分
曲の構成
全4楽章構成。長大であるため、同じくイ長調で書かれた優美な第13番に対し、こちらは「イ長調の大ソナタ」と通称される。
第1楽章 アレグロ
イ長調、4分の4拍子、ソナタ形式。
アレグロの活発な導入部を持つが、ベートーヴェン的な中間部の激しい展開を避け、歌謡的旋律を盛り込んでいる。
第2楽章 アンダンティーノ
嬰ヘ短調、8分の3拍子、三部形式。
寂しい曲想。中間に幻想的な激しい展開があり、前楽章との均衡をとっている。最後にベートーヴェンの交響曲第5番『運命』の動機に似た後打音があり、強い影響が表れている。アファナシエフはこの楽章の不気味な恐ろしさを指摘し、後続楽章では当楽章の緊張感を支え切れていないと述べている。
第3楽章 スケルツォ：アレグロ・ヴィヴァーチェ – トリオ：ウン・ポーコ・ピウ・レント
イ長調 - ニ長調、4分の3拍子。
技巧的な部分が多い。中間部はニ長調で書かれ、右手左手の交差が妙技を見せる。
第4楽章 ロンド：アレグレット - プレスト
イ長調、4分の4拍子、ロンドソナタ形式。
ピアノソナタ第4番の第2楽章からの引用主題を活用したアレグレットのロンドソナタ形式（A - B - A - 展開部 - A - B - A - コーダ）。最後はプレストにテンポを上げて華麗に終結する。
引用
ロベール・ブレッソンの映画『バルタザールどこへ行く』で、この曲の第２楽章が全編にわたって印象的に使われている。
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