202301読んだ本とか
『サイボーグになる』
(キム・チョヨプ/キム・ウォニョン/牧野美加訳/岩波書店2022.11)
半月かけてやっと読了しました。副題は「テクノロジーと障害、わたしたちの不完全さについて」。2ページ進んでは考え、また戻って読み、などでものすご~く時間掛かりましたが、これは読んで良かったです。当事者主権だけでなく、当事者提案型社会へのアップデート用。ちょこちょこマーベルネタやアニメ・マンガネタが挟まれて親近感~。手元に置きたいけど3千円弱なので考え中。キム・チョヨプさんのSF短編集また借りてみます。
おそらく元の文章からそうなんだと思いますが、訳文がジェンダーニュートラルで、脳内で声が再生されるときほぼ無性でした。
これから老いていく自分のこととしても考えられたし、コミックスや映画のキャラクター表象としてのサイボーグについても思いを馳せられて、一冊で三冊分ぐらいの読書ができました。長谷敏司の『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』を読んでいたので更に深く読めて良かったです。
『儚い羊たちの祝宴』米澤穂信/新潮社
前に『黒牢城』を読んだときにオススメいただいた連作短編集。若い女性が語り手、湿度高めなのに温度低い手触りで語られて、相当怖かったです。主従関係にまつわるこのひんやり感がたまらない。いやでも怖い……。
『神々の宴 オーリエラントの魔道師たち』乾石智子/創元推理文庫/2023.1
大好きな〈オーリエラントの魔道師〉シリーズの新刊短編集です。設定は重ためだけど、読後感が爽やかなものが多くて、多種多様な魔道の描写が面白くて読んでて飽きないシリーズ。表紙の美しさも必見。
『ハクメイとミコチ』11巻/樫木祐人/HARUTAコミックス
今回は服の話多めでめっちゃ~好き~! ってなりました。古着屋さんが語る服を着る理由(毛皮のヒトは着衣必須じゃない世界観なので)凄く良かったなあ。緻密な描き込みを見てるだけでも楽しいです。もちろんお話も好き。ほんわかゆったりした気分になれます。このシリーズが好きすぎる子どもから早く全巻揃えて欲しいとせっつかれています。現在自宅本棚6-9巻抜け。