不調和に起きるチャンス
ムカつく。
よくある感情だ。
この気持ちにいつも翻弄されてる。
今日だってそうだ。
家づくりをしている中で
材木を俺が支えて一人が釘を打つ。
釘を打つ時に時々トンカチの取っ手が
俺の手にぶつかる。
1度ではなく数え切れないくらいぶつかってた。
そして一人でいろんな言葉を呟いてる。
うわーやってしまったー
これどうしよう、まあいいか
いろんな言葉を話していた。
ムカついた。
その時にとる俺の行動は
無口になる、そして目を見ない。
距離をとりたかった。
怒りから自分を遠ざけて
心地よさとか穏やかになりたかった。
でも同時に
とにかく進みたい
早く完成させたい
この繋がりを大事にしたい
そんな気持ちが俺の中にあることにも気づいた。
作業を進めて目標を達成したかったし
それで気持ちよく終わりたかったし
今月で家を建てて
生活リズムを作れる場所にしたかった
だから俺は無口になった。
相手を責めてごちゃつきたくなかったし
そんな雰囲気でやりたいとも思わなかった。
少しでも気持ちを落ち着かせるために
そんなことを選択してた。
でもどうだろう。
本当に終わらせたいと思うなら
気持ちよく過ごしたいのなら
コミュニケーションをとって協力することが
何よりも大切なことが大事なんじゃないかと
そう思う。
きっと手を別の場所に移せば良かったし
持つところを変えてもらうこともできた。
相手の言葉の中でも作業に関係あるところには
質問をかけることもできたかもしれない。
でもこの中にはそれだけでは納得しない俺もいる。
怒りを出したいんだよ!
そう叫ぶ俺もいる。
ふざけんなって感情を表現したい自分もいる。
独り言喋んなって叫んでる俺がいる。
叫んで満たされる願いは人のせいにすることで
自分は悪くない、正しいと思うことだった。
独り言をいう相手が悪い、
そうすることで自分は正しいんだって、
心からそう思える。
そうすることで自分はここにいやすくなる。
相手が懺悔することを願ってる。
俺にとっては最高の場所だ。
自分がなんだか上になった気分で
そんな自分なら堂々としていられる。
居心地がいい。心地いいんだ。
そう、俺の中にあるのは
ここにいることの心地よさを感じることだった。
ここにいても大丈夫だって
そうやって安心できる場所が欲しいんだ。
本当の願いはそれだった。
そのために自分は声を出し続けてくれていたんだ。
あー、ありがとうって本当に思う。
ムカつくことで
自分を心地いいところに置いておこうと
戦ってくれていたんだと。
お疲れ様って抱きしめよう。
ありがとうって迎えよう。
悪気があったんじゃない。
ただ願ってたんだよ。
ただ安心した場所の心地よさを感じることを。
なんだか泣きそうになる。
今までムカついてた自分を卑下にしてたし
そんな自分で人は怒ったり悲しんだりしていた。
残念だった。
仲間との繋がりを大切にしたい自分が
そんなのダメだと叫んでた。
ここにいてもいいって思いたかっただけなのに。
存在している事を祝福したかっただけなのに。
ここまで来ると全ての声が落ち着いて来る。
ダメなことなんてないよって。
こうやって願ってるだけだから
ムカつく声も受け止められた。
俺自身がこの自分の美しさを表現するために
みんなが理解してくれるところまで
俺は俺自身を動かしていく事をやめない。
そんな人生のスタートになった。
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