条件付きの接し方と無条件の接し方
ここからは、私が参考にしている書籍
"モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方"
島村華子 著
を実践した記録を残していきます。
子育てには
「条件付きの接し方」と「無条件の接し方」
があるといいます。
これが記されているチャプターを読みながら、もう目玉が飛び出るかというぐらい驚きの連続でした。なぜなら当時の私は、まさに文字通り「条件付きの接し方」だったことに気付かされたからです。
私の声のかけ方は以下の通りでした。
ポジティブなことに対しては、例えば
塗り絵が上手に塗れていたら「すごいね!」とテンション高めに褒める。
電車で静かに座れていたら、「静かに座れててすごいね!」
ごはんを残さず食べたら、「全部食べてえらいね!」
トイレと自分で気づき、済ませられたら「大人だね!」「もうお姉ちゃんだね!」
などなど。
ここまでは普通の声掛けに見えるかもしれません。
ですが私の場合、「条件付きの接し方」を顕著に表していたのは、ネガティブなことに対して声のかけ方でした。
例えば
ご飯に集中できなかったら「なんで集中して食べられないの?もうご飯作らないよ」
ご飯をたくさん残したら「そんなに残すなんておやつを食べたからよ!もう明日のおやつ抜きだからね!」→翌日のおやつを抜く
お風呂を嫌がったら「お風呂に入らなかったら臭くなって、お友達が一緒に遊んでくれなくなるよ」
歯磨きを嫌がったら「歯磨きしなかったら虫歯がたくさんできて、もうご飯が食べられなくなるよ」
公園でイヤイヤ発動してたら「ちゃんと遊べないなら、もう帰るからね!」
など・・・
この声掛けはすべて
『〇〇しなかったら、△△するからね(しないからね)』の仕組みで成り立っています。
〇〇=私の期待する行動
△△する(しない)=罰、または脅し
つまり子供が私の期待に沿ったパフォーマンスでなければ、罰や脅しともとれるような条件を子供相手に提示していたわけです。
その結果子供からはどんな反応が返ってくるかというと、皆様の予想どおりです。
「いやだ!」「ママもうきらい!」「あっちいって!」のオンパレード。心も折れまくっていました。
しかも私の場合、一番の問題だったのは
この「条件付きの接し方」で声掛けしているとき
例外なく罪悪感というものが心の中にうず巻いていたということでした。
条件付きの接し方で接する→かといって娘が期待通りの行動をするわけではない→自信を失う、育児への苦手意識上昇・自己肯定感ダウン→・・・・の悪循環の毎日。
でも、こんな声掛けをしているのは私だけじゃないはず。
だって本にもなるぐらいだから。
なぜこんな対応をしてしまうのか?それには2つの理由があるといいます。
1つ目の理由は、
子供に対して「一人では何もできないから常に親の判断が必要で、まだ信頼できない」という否定的なイメージを持ってしまっているから、だそうです。
そして2つ目の理由は、
親の愛情に対しての大人自身の捉え方にあり
親の愛情とは”子供がよいことをして稼がなくてはいけないもの”ととらえているから、だそうです。
わたしはこの2つの考え方が、自分の育児の根本に根強く居座っていることに気付きました。
なぜなら自分がそうやって育てられてきたからです。これ以外に選択肢を知らなかったのです。
私に必要だったのは、まずこの根本にある子供に対してイメージを払拭することでした。
子供の行動だけを見て判断するのではなく、行動の理由を考えること。
親の愛情は、”見返りを期待しない贈り物である”ということ。
それを意識して子供と接することをまずは心がけてみたところ、
すぐに子供の反応が変わり、格段に自分のイライラも減っていったのです。
次の記事では、具体的な変化を書いていこうと思います。