働いても働いてもお金が増えない職人気質の事業者さん。まずはマインドを変えましょう。
技術があれば儲かるの?
私、以前は非常にニッチでマニアックな業界におりまして、
はっきり言って一般の方の認知もかなり低い業界でした。
規模も小さく大半の業者が小規模の町工場、もちろん私もその一人です。
売り上げは少なく経費を引けば会社に残らない、社長が現場作業をしている、周りの業者さんもよく似た状況で、数少ない儲かっていると言われる会社さんも「社員さんにどれだけ給料渡せてるの?」てな有様です。
そのような業界に必ず現れるのが
「我々職人は技術がすべて!技術があれば必ずやっていける!!」
このタイプ。
これを利益が上がらない経営者が言うのです。
こんな人もいました。
「職人が儲けのことなんか考えるな!ひたすら技術を追求した先に道は開ける!みんなで技術を求めようぜ!俺についてこい!!」
・・・・・・・・・・
確かに技術は凄い方も多いのですがこういう人は大体の場合、自分が凄いと思われたいだけの自己顕示欲の塊で、みんなでよくなろうなどとは本気で思っていません。
が!当時の私はどちらかといえばこちら側の人間でした!
こちらについていれば簡単で楽しかったのです。
さすがに前述の言葉を言うほどではなかったのですが、当時は「高い技術があって初めて集客ができる。技術もないのに自社を高く売るのはお客様に対する背信行為だ!」
こんな考え方です。
おそらくこの記事を読んでくれている方は心当たりがある方も多いのでは?皆さんが本気で技術向上に努めているのは知っていますし本当に尊敬している部分も多いのですが・・・・
はっきり言います。その考えでは潰れます。
技術とビジネスの関係
確かに、高い技術は魅力的です。
技術を磨くことは重要で、品質の高い製品を提供することは顧客満足度を高める要素となります。
しかし、技術だけではビジネスを成り立たせることはできません。
先述の通り、技術を身に付けてから体制を整えようと考える経営者は意外と多いものです。
技術と集客は別物
技術がなくても集客はできますが、集客できなければ技術は育ちません。
経営においては集客>技術です
「馬鹿なことを言うな。現場も知らないやつが何を言ってやがる!高い技術を持つことこそがお客様のためになり一番の営業になるんだ!」
と考える儲かっていない事業者さんに質問です。
それでは質問ですがあなたは集客のためにどのような努力をしましたか?利益を上げるために何をしましたか?
ああ、そうでした。技術を上げて経営をよくすることに重きを置いていたんでしたね。それで収益は上がりましたか?技術こそ営業なのに上がらなかったんですか?それでお客様のため、ひいては世の為になっていますか?
お客様が本当に求めることに焦点を当てていましたか?
その技術本当に必要ですか?
お客様にヒアリングを行い潜在ニーズを探しましたか?
出来ていないのではありませんか?
はっきり言ってしまえば、上記のような経営者は
技術に逃げているだけ、技術に逃げることは簡単だから。
同じ価値観の仲間と技術を研鑽しあい、時間を共にするのは楽しいものですが、会社に利益を残せないのならそこにいる意味はありません。
経営の観点からの再考
大企業であろうが一人親方であろうが経営を行う以上利益を出すことが求められます。
顧客、世の中に価値を提供して初めてお金を払っていただける、
逆に考えれば儲かっていない会社は世の中に価値を提供できていないのです。
技術だけでなくビジネス感覚が必要な理由
顧客のニーズに対応するためには、柔軟な経営が必要です。
高い技術はもちろん顧客の期待に応えますが、それをどうすれば多くの人に知ってもらえるのか、研鑽された高い技術をいかに多くの人に届けられるのか。
お客様に届いて初めてあなたの技術を世に出せるのです。
技術と経営は別物であり表裏一体、職人としての高い誇りを保ちつつ、経営に関する知識やスキルを磨くことが求められます。
しかし経営者である以上、現場を離れて経営に集中するべきでしょう。
広告、営業、社員教育、外注先の確保等、技術以外の仕事はたくさんあります。
全てを自分でやる必要はありません。
得意な社員さん、外注先に任せるのもありです。
最終的には現場から
「社長邪魔!現場は俺らに任せて、社長は得意先とゴルフにでも行ってきてください!」
と冗談で言われてください笑
社長がいなくても仕事が回る、そんな会社を目指しましょう。
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