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【理学療法の考え方①】保存療法と観血的療法の考え方の違い


ご覧いただきありがとうございます。

理学療法の考え方をいくつかまとめていこうと思います。

今回は主に整形外科領域の理学療法のマクロな視点での考え方についてまとめてみます。

保存療法と観血的療法では根本的な考え方が異なります。
そもそもが違うものとして大枠を捉えていく必要があると考えています。


保存療法

主に退行性変性疾患やスポーツ障害に対する理学療法

発症モデル
・中枢神経疾患に置き換えると進行性疾患と同じ発症モデル
明確な受傷機転がなく、いつの間にか発症している

原因と結果の関係性
原因→結果
・起こっている症状・病態は何かしらの原因があってもたらされている
原因を推定出来るようリーズニングしていく必要がある

必要なこと
・現状の症状に対しての対症療法
病態の誘因となる根本的な原因に対する治療
・進行する予後を予測してどのような介入が出来るか
・症例ごとの症状に捉われず、病態に関わる共通的な問題をパターン認識していくこと


観血的療法

主に人工関節や靱帯再建術等に対する理学療法

発症モデル
・中枢神経疾患に置き換えると脳卒中と同じ発症モデル
明確な受傷機転がある=手術


原因と結果の関係性
原因=結果
・原因を作った要因を考えることは出来るが、特定は不可能
・起こったものが全てで、起こったものをどこまで治せるかが勝負

必要なこと
病態から症状および身体機能の改善の限界を考えてどこまでが治せる部分なのか考える
・観血的療法によって変化した部分を明確にし、他部位にもたらす影響を考える
・後遺症となりセルフケアしていく必要がある部分を見極め対処法を教えていく


個人的な考え


個人的には、保存療法の方が解明されていないことが多く、一例ごとの経験則を体系化してパターン認識していく過程に難しさと面白さがあると考えています。

保存療法に限ったことではありませんが、成功体験によるバイアスや思考過程の偏りを出来る限り取り除き、客観的かつ否定的に吟味して共通項を明確にしていくことが非常に重要だと思います。

日々の取り組みを俯瞰し、症例報告のように誰かに説明出来るように、研究発表のように経験をデータとしてまとめられるように取り組む必要があると考えます。

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