見出し画像

【アート】西洋版画を視る リトグラフ:石版からひろがるイメージ/常設展@国立西洋美術館|感想

国立西洋美術館が新しくなってから、はじめて行ってきました。
今回は常設展をじっくり鑑賞。
秋にモネの特別展がはじまったら、またものすごく混むんだろうな。

展示は、中世~ルネサンス期の作品からはじまり、次にバロック、ロココ……と続いていきます。だいたいは時代を追って観ることができるようになっているので、とてもわかりやすいです。

ルカス・クラーナハ(父)『ゲッセマネの祈り』
ピーテル・ブリューゲル(父)『鳥罠のある冬景色』

ブリューゲルの描く冬の絵が好きです。
雪の美しさと、人々の生き生きとした営みが、観ていて楽しいです。

ジョヴァンニ・セガンティーニ『風笛を吹くブリアンツァの男たち』

セガンティーニはスイスの画家で、明るすぎるくらい明るい風景画を描くイメージが強かったのですが、こういう絵もあるのですね。
ひよこかわいい。

ヤン・ブリューゲル(父)『アブラハムとイサクのいる森林風景』

これはまだ神様にイサクを捧げる前のシーンなのでしょうか。
そうだとすれば、アブラハムの胸中はぐちゃぐちゃだったかもしれません。
それとも信仰の力で、すでに心は平安だったのでしょうか。

エル・グレコ『十字架のキリスト』

グレコってるねぇ。唯一無二だねぇ。

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ『聖フスタと聖ルフィーナ』
ピーテル・パウル・ルーベンス『眠る二人の子ども』
ジャン・オノレ・フラゴナール『丘を下る羊の群』
ヤン・ステーン『村の結婚』
ヨハネス・フェルメールに帰属『聖プラクセディス』

これはフェリーチェ・フィケレッリというイタリア人画家の絵の模写で、フェルメールの真贋が問われている作品です。が、オランダではこの絵をフェルメールの真作だと認めているとのことです。(山田五郎さんのYouTubeより)

オノレ・ドーミエ『果物を取り合う二人の童子』
ウジェーヌ・ドラクロワ『聖母の教育』

ドラクロワと言えば、ルーヴルのあの超大作しか知らないなぁと思いました。

ヨハン・ハインリヒ・フュースリ『グイド・カヴァルカンティの亡霊に出会うテオドーレ』

この写真では伝わりませんが、めちゃくちゃ大きい作品です。馬の顔よ(笑)

ジャン=フランソワ・ミレー『春(ダフニスとクロエ)』
ウィリアム・アドルフ・ブーグロー『純潔』
ダンテ・ガブリエル・ロセッティ『愛の杯』
エドゥアール・マネ『ブラン氏の肖像』
ジョン・エヴァレット・ミレイ『あひるの子』

ミレイの描く女の子は本当にかわいらしいです。

ジョン・エヴァレット・ミレイ『狼の巣穴』
ギュスターヴ・クールベ『罠にかかった狐』
ギュスターヴ・クールベ『波』
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー『ナポリの浜の思い出』
ウジェーヌ・ブーダン『トルーヴィルの浜』

海景画家と言われる彼の描く絵は、空の面積が非常に広いので、どちらかと言えば空景画家です。

カミーユ・ピサロ『立ち話』

印象派の良心、ピサロ。

クロード・モネ『雪のアルジャントゥイユ』

睡蓮より何より、私はモネの雪景色が好きです。

クロード・モネ『ヴェトゥイユ』
クロード・モネ『セーヌ川の朝』
クロード・モネ『黄色いアイリス』


新館2階は、期間限定のリトグラフのコーナーです。

アンリ・ド・トゥールーズ・ロートレック『写真家セスコー』
アルフォンス・ミュシャ『『ロレンザッチオ』のポスター、サラ・ベルナール』

日本人はミュシャ好きさんが多いらしいですね。

エドゥアール・マネ『プルチネッラ』
ギュスターヴ・モロー『牢獄のサロメ』
ピエール・ビュヴィス・ド・シャヴァンヌ『貧しき漁夫』
ヴィルヘルム・ハンマースホイ『ピアノを弾く妻イーダのいる室内』

住んでいたアパートの扉ばかりを描くことで有名なハンマースホイ。
あるはずのインテリアを描かなかったり、都合が悪いとインテリアを変なところで削ったりする、わりと不思議なお人です。
あとね、怖い。
扉の向こうに誰かがいそうか雰囲気がすごいんです。
この絵は普通に奥さんがいるから怖さはないけどね。

ポール・セリュジエ『森の中の4人のブルターニュの少女』
ポール・ゴーガン『画家スレヴィンスキーの肖像』

私はゴーガンの絵ってそんなに好きじゃないのですが、この絵は結構好きです。

アリスティード・マイヨール『花の冠』
エドゥアール・ヴュイヤール『縫いものをするヴュイヤール夫人』
モーリス・ドニ『行列』
カミーユ・ピサロ『収穫』
マックス・エルンスト『石化した森』
ポール・ゴーガン『サン=トゥアン教会、ルーアン』

綺麗なゴーガンですね。
こちらは初展示作品と書かれていました。

モーリス・ドニ『踊る女たち』
ピエール・ボナール『働く人々』

ボナール好きなんです。

ポール・シニャック『サン=トロペの港』

素敵な作品でした。
結構大きいです。

ラウル・デュフィ『モーツァルト』

デュフィについてまったく知らないのですが、最近美術館で見かけるたびに「いいな」と心にとまります。
五郎さんのYouTubeで取り上げてほしいな。

藤田嗣治『坐る女』

嗣治作品は素晴らしいです。
金箔も綺麗ですね。

ジョルジュ・ルオー『道化師』
パブロ・ピカソ『女性の胸像』

初展示作品です

パブロ・ピカソ『小さな丸帽子を被って座る女性』

こちらも初展示作品です。

西洋美術館の常設展は素晴らしいですね。
1年に1回ずつ行ってみて、自分の感じ方の違いなどを楽しむのもいいなと思いました。

いいなと思ったら応援しよう!