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単管パイプの切断面が錆びてしまうのをローバル塗装で防ぐ。

「単管パイプを切断したら、端面に錆が発生してしまいます。何を塗装したら良いですか?」

頂いたご質問にお答えいたします。
「単管パイプは一般に溶融亜鉛めっきが施されています。溶融亜鉛めっきの補修にはローバルと広く認識いただいています。ローバルシリーズの製品をお勧めいたします。」

本記事では単管パイプの切断-補修事例をご紹介いたします。

単管パイプの切断、切断面の観察

単管パイプをチップソーで切断していきます。

単管パイプをチップソーで切断する。

切断した断面を顕微鏡で観察すると、こんな風に見えます。

単管パイプ切断面(切断後、紙やすりをかけてきれいにしています。)

一番外側に一層あるように見えるのが亜鉛めっき層です。切断面は、鉄面がむき出しなので、このままでは錆びてしまいます。
単管パイプの表面には亜鉛(溶融亜鉛めっき)が付いていて錆を止めています。切断面にもローバル製品で亜鉛を付けて錆を防ぎましょう。

怪我防止のため、切断後は端部のバリをやすりで落とします。

バリ取り作業

切断面、端部をローバルシルバー エコタイプで塗装

今回は、ローバルシルバー エコタイプにて補修します。(ローバルシルバー エコタイプは、有機溶剤中毒予防規則、特定化学物質障害予防規則、PRTR法の3種規制の対象物質を含まないローバルシルバーです。性能はローバルシルバーと同じです。)

ローバルシルバーエコタイプ

切断面を塗料中に浸漬させて塗装する方式を採用します、
まずは塗料の撹拌。塗料中のには亜鉛の粉末が含まれています。亜鉛末は密度が7(水の7倍)もありますので、大変沈殿しやすいのでよく撹拌してください。

電動工具でしっかり撹拌。

削りカスや油が付着していると、塗料が密着しませんので、きれいにします。単管パイプの端部を塗料に浸けます。串カツをソースに浸けるイメージです。(ローバルは大阪にある会社です。)

塗料缶に単管パイプをディッピング。

この方法は手軽ではありますが、塗料が付きすぎて、塗料がボタボタ垂れて意外と処理に困ります。単管パイプを塗料中深くまで浸けてしまうと、延々と塗料がボタボタ落ちてくるので、端っこ5mm強だけ浸漬させています。

単管パイプを塗料液が垂れる。

また塗料がたくさん付いた状態で乾かすと、塗膜にクラック、ひび割れが発生してしまうことがあります。

クラックになる手前?
塗膜に線が入っています。

塗装をきれいに仕上げる基本は、「薄く何度も塗る」です。1回でたくさん塗ると、こんな感じに割れたりします。

今回、少々クラックが入っても問題ないと判断して、浸漬方式を採用しています。塗装方法は、それぞれ適切な方法を選定してください。

単管パイプの組立作業

塗装した単管パイプを組み立てていきます。
ローバル製品の塗膜はぶつけてしまうと、塗膜が削れたりします。爪でひっかくくらいでも塗膜に傷が入ってしまうくらいなので、ぶつけないように取り扱う必要があります。
常温亜鉛めっきという名称が、溶融亜鉛めっきと同じ物性、塗膜の硬さを持っているという誤解を与えてしまう場合がありますが、常温亜鉛めっきは溶融亜鉛めっきと同じさび止め効果がある塗料という意味です。
塗布した端面をぶつけないように、慎重に組み立てていきます。

単管パイプの組立作業

単管パイプの灰皿完成

会社敷地内に実際に置けるものを作りたいということで、置いてあった灰皿を単管パイプで作ってみました。

単管パイプで作った灰皿

単管パイプを使っているので、とてもごついです。でも、大きさは小さいので、なんだかかわいいです。ごつかわいいです。小さいと言っても、20kgくらいの重量があります。

ローバルシルバーエコタイプで補修した切断面(その1)
ローバルシルバーエコタイプで補修した切断面(その2)
ローバルシルバーエコタイプで補修した切断面(その3)
単管パイプで作った灰皿(バケツなし)

単管ハイプの切断面はすべて、ローバルシルバーエコタイプが塗装されていますが、切断面も目立つことなく単管パイプの持つ雰囲気に合っています。

単管パイプの切断面は、ぜひローバルで補修してください。

単管パイプの切断面は、錆が発生してしまいます。溶融亜鉛めっきと同じ犠牲防食作用を持ったローバル製品で錆を防いでください。

今回はローバルシルバーエコタイプ補修しました。ローバルシリーズの製品、具体的には製品相関図に載っている製品はどれでも単管パイプの補修に使えます。

ローバル製品相関図

(記事担当:MTMTH)

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