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『応急処置の間違いあるある①』

私が現場に出ていてよく遭遇するのが「打撲」と「肉離れ」の応急処置の間違いです。

スポーツ現場では、太もも前側に相手の膝などが入り歩けないほどの痛みが生じる俗に「ももかん」と呼ばれる打撲によく遭遇します。

「打撲」の応急処置の方法は、
①氷でしっかりと冷やしつつ膝を曲げて受傷した筋肉をストレッチしながら固定。
②その後、帰宅後も可能な限りストレッチした状態にしておく(かなり痛いですが!)。これは、しっかりと筋肉を伸ばしておかないと後々筋肉が固まってしまい、
伸びなくなってしまうからです。

対して「肉離れ」の応急処置の方法はまったく逆です。
①受傷した筋肉は伸ばさずに緩めておく。
②ストレッチはNG
肉離れとは読んで字のごとく、筋肉が引き伸ばされて起きた怪我です。
筋肉を伸ばしては逆に悪化させてしまいます。
気になるからといってストレッチとかもさせてはいけません。

しかし、先に述べた打撲の怪我でも筋肉のダメージをわかりやすく伝えるためか「肉離れ」という表現を使ってしまうドクターも見受けられます。
選手から「肉離れなので安静しておくように言われました!」と、本来は伸ばすべき処置が、伸ばさないようにしてしまったというケースもよくあります。

捻挫や骨折などの怪我も同様ですが、アイシングや固定など適切な応急処置ができていたかどうかで、今後のリハビリを踏まえた回復の早さや過程に大きく影響が出てきます。
経過に違和感がある場合は遠慮なくセカンドオピニオンも選択肢として視野に入れておきましょう。

⇒次回(6/16)『応急処置の間違いあるある②』について

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