#01.畑を借りた。
2018年4月20日
家庭菜園のために畑を借りた。
街で流行りの市民農園なんて親切なものはド田舎にないが、代わりに耕作放棄地は売るほどある。
家から歩いて5分。敷地内に井戸と小さな川が流れる土地を、特に利用料金を払うことなく借りることができた。
少なくとも10年単位で作付けされていない、正真正銘の耕作放棄地だった。それでも「土地を荒らす者は罪人」という価値観の息づく中山間地だけあって、どうやら毎年草刈りだけは行われていたらしい。
土地の持ち主も農業に興味はなく、草刈りの手間