二つの少数意見


 しばしば少数意見を無視しないでという訴えを聞く。少数意見の多くは弱者や不運な人から発せられるているのだが、それが聞き届けられることは少ない。しかるに現実では一方の少数意見に配慮し過ぎた判断決定が多い。すなわち強者と幸運な人の訴えは、同じ少数でも聞き届けられてしまう。

 権力を持つ与党にも弱者や不運な人に理解ある人は結構多いようだが、恵まれないのは自助努力の不足と天命だと切り捨てる声の大きい少数意見が幅を利かしてしまう。選挙区ごとの一票の格差と同じように否それ以上に一票の声の大きさ強弁さの格差が大きいように思える。

 権力を縛る憲法は、自分の正義(都合)でゴリ押しする人を牽制するために人類が生み出した知恵と理解しているが、自分の判断(都合)を優先して何が悪いと言う人は声が大きく同じ少数でも影響力が大きいのが世の中で、自分の頭で考え判断して長いものに巻かれない人が増えないとこれは中々打破できないのではないか。

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