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【2025年】労働衛生コンサルタント口述試験の本番に向けた直前期予想問題と解説【全20問】

労働衛生コンサルタント口述試験は、関西ですと1月15日と16日で開催となりすでに受験された方もいらっしゃると思います。数ヶ月にも及ぶ準備期間、そして本番での「ハードな15分のスパーリング」大変お疲れ様でした。

一方、関東では1月28日から31日開催とまだ日にちがあり、「これから最後の追い込み」となるかと思います。これから受験という方に向けて、今回は「イメージトレーニング」を兼ねた予想問題をご用意させていただきました。

やや多い分量となっておりますが、全20問(私の場合は19問でした)、実際一つずつ出題がされたと思って、声に出して答えられるかどうか、確認しつつ進めてみてください。

会場と試験までの流れのイメージ

会場の待合室は、長机・椅子がならべられており、一人ずつ順番に試験官の待つ部屋へと呼ばれていきます。

試験が行われる一室には、3人の試験官がいます(威圧感があり、和やかな空気とは程遠いです)。自分のカバンなどの荷物を置くように言われ、中央に置かれた椅子にかけるように促されます。そして、受験区分・番号・名前を読み上げるよう指示され、実務経験の有無や、受験した理由などについて質問されます。

さて、ここからが「いざ本番」となります。なお、質問はそれぞれ3人の試験官によって行われ、私の場合は向かって右側の試験官→左側の試験官→真ん中の試験官という順番で出題されました(大半は、左側の試験官の方でした).

ここまでで、会場の雰囲気や試験までの流れは、なんとなくイメージできましたでしょうか?では、ここからは自分が受験している、ということを想像しつつ、以下の予想問題を一つずつ声に出しつつ「回答」してみてください。

全20問の予想問題

【問題1】合格後、資格をどのように活用していくつもりですか?

【問題2】労働衛生コンサルタントの役割とは?

【問題3】労働衛生コンサルタントの義務とは?

【問題4】リスクアセスメントの実施方法は?

【問題5】新規化学物質を使用する際、リスクアセスメントとして何を行うか?

【問題6】リスク低減措置の方法について説明せよ。

【問題7】労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)とは何か?

【問題8】SDSとは何か説明せよ。

【問題9】過重労働対策の具体的な方法には何があるか?

【問題10】職場のメンタルヘルスケアの進め方は?

【問題11】ストレスチェック制度とは何か説明せよ。

【問題12】ストレスチェック実施後の結果の活用法について説明せよ。

【問題13】メンタル不調者の職場復帰支援について説明せよ。

【問題14】高年齢労働者の労災防止対策としてはどのようなものがあるか?

【問題15】職場における腰痛対策について説明せよ。

【問題16】騒音障害対策について説明せよ。

【問題17】石綿による健康障害としてはどのようなものがあるか?

【問題18】熱中症の対策について説明せよ。

【問題19】第一管理区分なのに、有所見者がいる場合に想定すべきことは何か?

【問題20】防毒マスクを使用する上で、注意すべき点はなにか?

出題の意図

お疲れ様でした。では、ここから、今回の20問はどのような意図があって出題したものなのか、そしてその回答例と解説について書いていきたいと思います。

【問題1】~【問題3】が試験冒頭でよく出題される質問・問題となっています。特に、労働衛生コンサルタントの役割・義務については、しっかりと答えられるようにしておきましょう。産業医の方は、「労働衛生コンサルタントと産業医の違い」についても説明できるようにしておきましょう。

【問題4】~【問題8】がリスクアセスメント、特に化学物質のリスクアセスメントに関わる問題です。リスクアセスメントは労働衛生コンサルタントの重要な業務の一つであり、ぜひ答えられるようにしておくべきですし、化学物質の取り扱いについては、「法的規制から事業者の自律的なリスクアセスメントによる管理」への流れの一環として、出題される可能性は高いと考えられます。

【問題9】~【問題13】については、過重労働対策およびメンタルヘルス対策についての問題です。過重労働による労災認定件数は、令和5年に1099件となっており未だに増加傾向にあること、そして精神障害による労災認定件数は、令和5年に883件と過去最多となっていることから、注目度の高い分野でもあります。出題可能性は高いと考えられますので、ぜひ答えられるようにしておきましょう。

【問題14】【問題15】は、高年齢労働者の労災対策に関わる問題です。労働者の高齢化問題は現在の国内の状況からすると避けられないものとなっており、ますます進行していくと考えられます。14次防に記載されている点からも、押さえておきたい内容となっています(余裕があれば、治療と仕事の両立支援も押さえておきましょう)。

【問題16】【問題17】【問題18】は、職業性疾病予防対策の項目の中で、最近狙われやすい3つの内容です。騒音障害は、「騒音障害防止のためのガイドライン」が30年ぶりに2023年5月改正されていること、そして2024年の筆記試験の記述問題で問われていることからも、要注意です。

熱中症は毎年の酷暑で注目度はやはり高く、また、色んな観点から出題しやすい(3管理をどうするのか、ハイリスク者、WBGTの説明など)ことからも、チェックしておく必要があります(毎年、よく出題されています)。

石綿については、職業癌の労災補償の新規支給決定者数の中で、石綿による中皮腫・肺がんが最多であることからも出題される可能性は高いと思います。石綿の性質、健康障害を起こしやすい理由などについてもぜひ押さえておきましょう。

【問題19】は、管理区分と作業環境測定にまつわるやや応用的な問題となっていますが、頻出ですので答えられるようにしておきましょう。

【問題20】は、呼吸用保護具についての問題ですが、その選択や管理方法などについてはしっかり理解していないと答えられないため、『労働衛生のしおり』などを読み込んでおきましょう。

回答例と解説

ここからは、それぞれの回答例と解説について書いていきます。

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