労働衛生コンサルタント口述試験の本番のために「回答の省エネ化」と「アンカーの準備」をすべき理由
私が労働衛生コンサルタントの口述試験を受けた際、最初のジャブ的な問題として、「労働衛生コンサルタントの役割とは?」と出題されました。
内心、「はい、はい。もちろんその問題も準備してきましたよ」と思いつつ、労働安全衛生法第八十一条を暗唱しようとしたわけですが、そこでトラブルが起きました。
「労働衛生コンサルタントは、労働衛生コンサルタントの名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て…」と言ったところで、「あれ?この後、なんだっけ?」と急に言葉が出なくなってしまいました。
リラックスした状態であれば出てきたかもしれませんが、やはり本番の緊張、そしてまだ序盤でウォーミングアップができていなかったこともあり、言葉に詰まってしまいました。軽くパニックになり、顔の火照りを感じます。
なんとか「…事業場の診断および指導を行います」と、着地しましたが、「労働者の衛生の水準の向上を図るために」という大事なところが抜けてしまいました。
ポイント1 回答の省エネ化
そもそも法律の条文の丸暗記というのは、覚えるのも大変ですが、想起するのもかなりの負荷がかかります。
当時の私は「それぐらいできるでしょ」とタカをくくってしまったわけですが、見事に本番で「あれ…次の言葉はなんだっけ?」となり、頭が真っ白状態になりました。
このことを受けて、「労働衛生コンサルタントの義務とは?」と、これまた労働安全衛生法の条文問題が出された時には、第八十六条の「コンサルタントは、コンサルタントの信用を傷つけ、又はコンサルタント全体の不名誉となる…」と暗唱するのが怖くなってしまいました。
そこで私は「信用失墜行為の禁止と守秘義務です」と回答しています。改めて「条文を言ってください」と言われることはなかったので、この回答でもよかったのではないでしょうか。
ですので、「この問題が出題されるかも」という想定問題に対して、回答例を自作する際には、ぜひ
・あれもこれもとポイントを盛り込むのではなく、キーポイントだけに絞る。
・覚えにくい、回答しづらい、繰り返しつまずいてしまう箇所があった場合、無理に覚えようとするのではなく、できるだけ回避する。
・そもそも文字数を減らす努力をする
ということを心がけるとよろしいかと思います。ですので、上記の例に立ち返れば、
労働衛生コンサルタントの役割は?
→「労働者の衛生の水準の向上を図る」目的のため、事業場の衛生について「診断・指導」を行なうこと。
とすることで、できるだけコンパクトに回答を省エネ化できるでのではないかと思います。少なくともこれで、条文を暗唱しようとして「頭が真っ白に…」状態にはなるリスクはかなり減らせるのではないか、と思われます。
試験本番を振り返り、もう一つのポイントとして「アンカーの準備」が大事であると思っております。
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