「最初の1問」が肝心!労働衛生コンサルタント口述試験で出題される最初の問題
労働衛生コンサルタントの口述試験の流れで言いますと、まずは着席して「受験区分(保健衛生)・受験番号・名前」を読み上げられるように言われます。その後、受験した理由、合格したら資格をどのように活用するのかといったことについて質問が行われます。
ここまでは準備体操で、いよいよそこから試験本番となっていきます。その冒頭の問題は、正答できるかどうかでその後の流れに大きく関わっていきます。というのも、その問題にしっかり答えられますと、やはり精神的に落ち着きます。
逆に言えば、答えられませんと、緊張感が一気に増して「頭が真っ白に…」状態となってしまう可能性があります。ですので、この「最初の第一問」への準備は結構重要だったりします。何事も出だしが肝心、というわけです。
そこで今回の記事では、その冒頭の質問としてどのようなものが出題されるのか、そしてその対策について書いてみたいと思います。
労働衛生コンサルタントの役割・義務
実際、私の場合、どのような問題が冒頭に出題されたかと言いますと、次のようなものでした。
・労働衛生コンサルタントの役割とは?
・労働衛生コンサルタントと産業医との違いは?
・労働衛生コンサルタントの義務とは?
ではそれぞれの解答例ですが、「労働衛生コンサルタントの役割とは?」という問題については、これは労働安全衛生法 第81条に記載されている内容を答えることでよろしいかと思います。頻出の問題ということもあり、やはりぜひ条文を覚えておくべきです(条文を答えさせられた受験生もいたそうです)。
第八十一条
2 労働衛生コンサルタントは、労働衛生コンサルタントの名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て、 労働者の衛生の水準の向上を図るため、事業場の衛生についての診断及びこれに基づく指導を行なうことを業とする。
→ですので、「労働衛生コンサルタントの役割は、労働者の衛生水準の向上を図るため、事業場の衛生についての診断や指導を行うこと」と答えればよろしいかと思います。
「労働衛生コンサルタントと産業医との違いは?」は、産業医を本業としている受験生に出題されやすいです。実際、複数の受験をした産業医に確認をしましたが、全員出題されていました。
産業医:健康管理等の専門的知識を有する医師であり、企業組織の一員としての立場から、事業者に対し、労働者の健康管理等について必要な勧告を行うことができる。
労働衛生コンサルタント:労働衛生コンサルタント試験に合格し、厚生労働省に備える労働衛生コンサルタント名簿に登録した者であり、企業外で独立が原則であり、事業場の衛生についての診断および指導を行う。
「企業との関係でどの立場から(組織の一員としての産業医、そして企業外から診断・始動を行う労働衛生コンサルタント)」そして「どのようなことができるのか(権限としては、産業医は勧告が可能である一方、労働衛生コンサルタントは診断・指導のみ)」ということは押さえておきましょう。
「労働衛生コンサルタントの義務とは?」は、労働安全衛生法 第86条の内容です。この条文も覚えておきましょう。
コンサルタントは、コンサルタントの信用を傷つけ、又はコンサルタント全体の不名誉となるような行為をしてはならない(信用失墜行為の禁止)。
コンサルタントは、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない(守秘義務)。
その他、「労働衛生管理体制」についてや「統計データ」についても押さえておきましょう。
ここから先は
¥ 500
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?