【2024年度】労働衛生コンサルタント口述試験対策における3つの重要ポイント
労働衛生コンサルタントの口述試験対策において、「労働災害防止計画」と「全国労働衛生週間実施要綱」のポイントを押さえておくことは重要です。その理由としては、これら2つが
・労働災害防止計画:労働災害を減少させるために国が重点的に取り組む事項を定めた中期計画のこと。
・全国労働衛生週間:厚生労働省と中央労働災害防止協会が主唱して実施しているもので、労働者の健康管理や職場環境の改善など、労働衛生に関する国民の意識を高め、労働者の健康を確保することを目的としている。
というものであり、労働衛生を取り巻く環境においてどのような問題があり、その対策としてどうすべきかという指針を示しているものであるからです。
労働衛生コンサルタントとしては「内容を理解していてしかるべき」ものであり、当然ながらその内容を問われます。裏を返せば、この2つの内容をしっかりと踏まえることで、「今回の試験のヤマ」を押さえることができるということが言えると思います。
労働災害防止計画(14次防)
2023年4月~2028年3月までの5年間が、「第14次労働災害防止計画」に当たります(14次防と略します)。この14次防では、次のようなことがポイントして挙げられています。
・「治療と仕事の両立支援」に取り組んでいる企業はまだ少なく、疾病により離職する労働者は多い。
・仕事で強い不安やストレスを抱える労働者の増加→「過重労働」や「メンタルヘルス」対策が重要
・「化学物質」等を起因とする労働災害、とりわけ個別規制の対象外となっている物質による労働災害が多く、事業場における自律管理の定着が必要。
・高年齢労働者の労働災害が増加(特に「転倒災害」、「腰痛災害」など)
・「石綿」による健康被害対策
これらキーポイントをまずは押さえることが重要であると考えられます。
全国労働衛生週間
2024年度の「全国労働衛生週間」では、以下が重点項目として挙げられています。
・「過重労働」による健康障害防止のための総合対策に関する事項
・「メンタルヘルス」対策の推進
・「転倒」「腰痛」災害の予防に関する事項
・「化学物質」による健康障害防止対策に関する事項
・「石綿」による健康障害防止対策に関する事項
・「受動喫煙防止対策」に関する事項
・「治療と仕事の両立支援対策」の推進に関する事項
・「熱中症」予防対策の推進等に関する事項
・「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」に基づく労働者の作業環境、健康確保等の推進に関する事項
・「小規模事業場における産業保健活動の充実」に関する事項
・「女性の健康課題の理解促進」に関する事項
全国労働衛生週間の実施要綱には、具体的な対策・実施すべき項目などが記載されており、参考にすべきガイドラインなどがリンクされています。これらに目を通し、まとめておくだけでも試験対策としては非常に有用です。
まず手をつけるべき3つのポイント
もちろん、特に「全国労働衛生週間」で重点項目として挙げられているものはどれをとっても外せない大事なポイントとはなっていますが、いきなり「全部やってください」と言われてもやる気を削がれてしまいます。
私も受験生でしたので分かりますが、「大事なところ?全部だよ、全部」と言われることでイラッとする心境は非常によくわかります。ですので、2024年度、狙われやすいと考えられる重要なところ3点を挙げたいと思います。まずはそれを取っ掛かりとして勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
「14次防」および「全国労働衛生週間」の重点項目を見比べて、共通する部分からまずは手をつけてみましょう。その共通点としては、
・過重労働、メンタルヘルス対策
・治療と仕事の両立支援
・転倒災害、腰痛災害対策
となります。実はこれらは、口述試験でよく狙われるトピックスであり、実際に私や一緒に受験した知人に出題されています。ですので、頻出である上に「重点項目」となっているため、「押さえておいて損はない」ポイントとなっています。
では、実際にどのような問題が出題されやすいか、それぞれの項目について解説していきたいと思います。以下の10問をまずはしっかり答えられるようにしておきましょう。
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