ゲーム感想「SCARLET NEXUS」
こんにちは、rotomoです
何気無しに買った「SCARLET NEXUS」が意外と?面白くて、途中で感想を投稿しようとも思ったんですが、なかなか纏まらず結局ユイト編完走してしまいました
…とか9月下旬時点の下書きに書いてたのですが、結局2ヶ月くらい投稿サボってカサネ編も終盤です
別のゲームも買っちゃったので、流石にもう感想投稿しようと思い今日となりました
ということで感想書き連ねていくのですが、一応ネタバレは避けて抽象的なことだけ書こうかと思います
あと例によってスクショはありません…
今回はリンクが上手く貼れました
■概要
ストーリーは、脳科学が発展した近未来的な世界で、災害のように訪れる「怪異」と呼ばれるバケモノを「超"脳"力」で倒す、怪異討伐軍に主人公が入隊するところから始まります
ビジュアルや世界観は、なんとなく同社(バンナム)のGOD EATERやCODE VEINを彷彿させるところがあり、両作品と同様に専門用語が飛び交ういかにもな厨二ゲームです(貶してるわけではありません)
主人公はユイト(男)、カサネ(女)の2人から選び、同じ時系列のストーリーを別視点で追っていく形式になります
なので全容を知るには最低でも2周する必要があります
ゲームジャンルはアクションRPG
レベルやスキル習得、パーティの概念があり、主人公の超脳力である「念力」を活かしたアクションが特徴的です
単純にフィールドに転がってる瓦礫を飛ばすだけでなく、鉄骨をグルグル回して範囲攻撃したり、バスやドローンを操縦したりもできます
また、仲間の超脳力も一時的に借りることができ、属性付与やテレポート、透視等を駆使して戦うことができます
戦闘を有利に進めるには、視認できない敵を透視したり、素早い敵にはテレポートで対応したりする必要があり、特にボス戦では念力を用いたギミックが用意されてることもあるので、各種スキルを上手く活用することが重要になります
■感想
○ストーリー
まずストーリーに関してですが、フェイズ2(2章)あたりから話が動き出し、以降はしばらく謎が謎を呼ぶ展開が待っています
一つ一つは極めて斬新な展開というわけでもないですが、複数の謎が複雑に絡み合い、「これどうなるの?」と先が気になる作りになっています
そして何より、意外とドロドロとしています
個人的にはやはりGEやCVの印象を引きずっていたので、わりかしわかりやすく、なんだかんだでスッキリとしたストーリー展開になるのかと思っていましたが、予想以上に重い話が繰り広げられ驚きました
国語力が低いので表現が難しいのですが、理不尽を理解しつつも享受せざるを得ない展開が妙にリアルで、何とも言えない後味の悪さを常に感じることになりました
ただ主人公の一人であるユイトがかなりの好青年で、そういった鬱展開にも素直に心情を吐露してくれて、彼なりに心の折り合いを付けながら話を進めてくれるので、プレイヤー視点から見ても幾分か緩和されます
まあそれでも、恐らくはプレイヤーが現実思考であればあるほど、煮え切らない思いを抱えたまま話を追っていくことにはなると思います
逆にカサネは良くも悪くも思考がフィクションしていて、いまいち共感、理解がしづらく好みがわかれるかもしれません
本作は先述した通りユイトとカサネのダブル主人公であり、それぞれの視点で同じ時系列をなぞる形になりますが、それぞれで結構風味の違う展開が待っています
話としては同じ事件を追っているので最終的にはもちろん収束するのですが、取り扱う題材が違うというか…
片方の主人公やっただけでも、もう片方の主人公のあらましはわかるのですが、2周やって初めて知れることも随所に散りばめられているので、知ってる話を2人の主人公それぞれでプレイしてもちゃんと2度美味しい構成になっています
ただ個人的には、より楽しむならユイト編→カサネ編が良いかと思いました
全体を通して見ればやや大味な部分があるものの、序盤から中盤にかけての「不可解の連続」、そしてそれらの真相が描かれる終盤と、飽きることなく非常に楽しんでプレイすることができました
○戦闘
戦闘は主人公の超脳力である「念力」をベースにパーティメンバーの超脳力を一時的に借してもらい、それらを組み合せ駆使して戦います
レベルの概念があるので、育成することである程度パワープレイができるのかも知れませんが、基本的には敵の特性に合わせて超脳力を使うことになります
例えば、姿を消す敵であれば「透視」を用いて見破り、超高速で移動する敵にはこちらも「超高速」で対応する等です
それぞれの主人公やストーリー進行度でパーティメンバーも変わるので、同一の敵であっても複数の解法が用意されてることもあります
雑魚敵は基本的に対多戦かつ意外と耐久力があるので、適切な戦術を取るか取らないかで難易度がかなり違ってきます
また、先述した通り本作はアクションRPGであり、レベルを上がるごとにスキルツリー方式でスキルを取得していくとこになります
モーションやエフェクトが派手でスピーディーな戦闘なのでスタイリッシュではあるのですが、カメラワークやロックオン機能がかなりクセがあるのも相まって、スキルが揃ってない&戦闘慣れしていない序盤はしんどさを感じるかも知れません
スキルの有無で戦闘の快適度や爽快感がだいぶ違うので、レベリングして何のスキルを取得するかに頭を悩ませるのはRPG的醍醐味かもしれません
とは言っても、余程ニッチなところを先に開放しない限りは意識的にレベリングしなくとも有用スキルを拾えると思うので、順当に強くなっていくことを実感できると思います
○絆エピソード
残念ながら、本項は私の本作に対する最大のマイナスポイントです
いわゆる好感度イベントで、サブキャラの掘り下げにもなっておりエピソード自体は悪くないのですが、一部キャラクターとのイベントの発生タイミングが非常に悪いです
他のゲームでもメインイベントとサブイベントでキャラ達のテンションが合っていないことは時々ありますが、それらのほとんどは、サブイベントが任意のタイミングで発生することに起因していることが多く、ゲームシステム上しょうがないものだと割り切れます
しかし本作は、ストーリー進行度によってイベントの発生タイミングが決まっており、本編での出来事も交えて会話を行なっているため、明確にメイン・サブイベントの時系列がリンクしています
それにも関わらず、少なくともプレイヤーの心境的にはその時点では友好的な交流が難しいキャラクターとも普通に会話が発生するので、これが非常に萎えます
一応、本編中の行いに対して「あの時はごめんなさい」とか「こんな状況だけど」とかいう前置きはありますが、本編中で明らかにコミュニケーション不足でいざこざが起きている最中、イベント中だけは普通に会話するので違和感がすごいです
私自身は、最終的にはどのキャラクターも魅力的なキャラクターに思えるようになりましたが、途中、好感度イベントにも関わらず一部キャラクターへのヘイトがかなり高かったのは事実ですし、正直このゲームの評価を下げる要素になりかねないと思ったので、非常にもったいなく思いました
■評価
○良かった点
・作り込まれた世界観、(いい意味で)突拍子がなく予想ができない展開と妙な薄気味悪さを帯びたストーリー
・個性的なキャラクター達との掛け合い
・キャラクター、プレイヤー共に成長することで爽快感が増していく戦闘
○悪かった点
・やや大味でツッコミどころのある展開
・プレイヤーの心境とマッチしない絆エピソード
・カメラワーク、ロックオン機能などの一部戦闘中の操作性の悪さ
総評として、細かいところで不満がありそれらの不満点も決して小さくなかったですが、最後まで楽しめて久々にちゃんとゲームしたな〜と思える作品でした
まあ私自身がソシャゲや基本無料ゲームに浸かりすぎてる部分もありますが、ユーザ側が盤外で楽しみを見出すのではなく、ちゃんと楽しいものを提供しようというメーカー側の意思が感じられてすごく良かったです(チョー上から目線)