【R.O.T. People】何となくのフリーター生活から気づけば飲食30店舗を経営する2代目社長になっていた
「こんなタイミングで社長なんて、貧乏くじだ!」
2016年、僕は困惑していました。
埼玉県で30店舗(2016年当時)の飲食店を展開する株式会社ロット、
その創業社長である田子英城、突然の引退宣言。
僕はとつぜん田子さんにバーに呼ばれて、次期社長就任を伝えられました。選考基準は、色々あったそうですが、なぜか僕だった。
願わくば、社長にはなりたくなかった。
なぜなら、その時には「やめたい」とすら思っていたからです。
振り返ると、それくらい状況は最悪でした。
がむしゃらにやっていた20代が終わり、迎えた30代。
自分の未来が分からなくなっていました。
僕の中には「独立したい!」とか「自分の店を持ちたい!」とか、野心がなかったんです。
でも、これまでROTにお世話になってきたし、やっぱり一緒に働く仲間が好き。
だからもっと良くしたい。
店長じゃ崩せないもの、組織を変えれるポジションになりたい。
そうであればどこでもよいと漠然と思っていました。
店長じゃなければ、なんでも良かったんです。
店長とは、違う視座・影響力を出せる。
その箱が、たまたま「社長」だった。
「自分が、田子さんにとって変われるわけない。」
とてつもない不安にかられて、どうしようもなく嫌でした。
自分が惚れ込んだからこそ、より「次期社長」のプレッシャーを感じました。
何度も自問自答して、何度も周りのメンバーと話して、
ようやく「やろう」と思えたんです。
それは、「会社を変えることができる」というワクワクが勝ったからでした。
R.O.T.を、
働いてる人間にとって、もっと魅力のある会社にできるんじゃないか。
地域の人にとって、イケてる会社に出来るんじゃないか。
もっとワクワクする会社にできるんじゃないか。
R.O.T.で、
もっとたくさんの幸せを増やすことができるんじゃないか。
社長というポジションが、会社を変えれる力・立場である。
だから、私は社長になることを決心しました。
そして考えました。
社長になって、自分は何をやりたいのか?「会社を変えたい」の先を。
それは「飲食のイメージ・価値観を変えたい」でした。
R.O.T.に入り、飲食に魅せられ、人生の一部になりました。
そんな2代目社長の僕だからこそ、伝えられる悩みや葛藤があるのではないか。
正直、本当に大変なことも多い。でも、やっぱり飲食は素晴らしい。
毎日そう思います。
全国それぞれの地域で奮闘されている飲食業のみなさんにとって、
すこしでも何かの役に立てればと思い、noteで言葉にしていくことにしました。
カッコいい飲食をつくりたい。自分たちがまずそうありたいんです。
ぜひ一緒に悩みを分かち合いながら、前に進んでいけたら嬉しいです。
うだつの上がらない自分を変えるために
自己紹介が遅くなりました。
株式会社ロット代表取締役社長の山﨑です。
1982年1月7日生まれの愛知県名古屋市出身です。
好きな食べ物は「肉」!!
大学を卒業してから、就職はせずに、フリーターを2年間ほど経験しました。
思えば、その頃からロット中心の生活でした。
インテリアとか好きだから空間プロデューサーになりたい、と何となく思っていました。
そして、専門学校進学に向けて貯金のために始めたフリーター生活。
ありがたいことに、専門も行けるアテはつきましたが、でも。
「今、本当にこれやりたいことなのか?」
いろいろ考えてはみるものの、踏み出さない。
良いように言えば、慎重派。
まぁ、ビビりなんですね。うだつが上がらなかったんです。
私は、
フリーターを始める際にも、「2年間ではっきりしないようなら、名古屋に帰る」という約束を両親としていました。
今後、自分がどうするかを両親に言いに行かなければならない。
そんな時、創業者で当時の社長である田子も名古屋に用事があって行くというので、一緒に名古屋へ向かうこととなりました。
車内で私は田子さんに、
・社会人として働くことを選ばなければ、名古屋に帰らなければいけないこと
・自分の将来が分からなくなってしまったこと
その時感じていたことを、伝えました。
すると、
「社会人にならないと分からなくね、体現しないと。とりあえず、うちでなってみればいいじゃん。」
と言われたのです。
15年たった今でも、あの時のことは鮮明に覚えています。
飲食業への就職は漠然と嫌だと思っていました。
当時の僕がもっていた飲食の印象は、割合的には、うだつが上がらない人が多いように感じていました。すごく素敵な仕事だけど、本職の社員さんの目に力がない。
包み隠さずに言うと、人間的にカッコいいと思える人がいなかった。
そんな私の価値観を変えてくれたのが、ロットでした。
田子はもちろん、共同創業者の武山をはじめ、一緒に働いていた先輩たちが、
とても真剣に仕事をしていたし、人生も楽しんでるように見えた。輝いていた。
それまでは自分が子ども過ぎて見えなかっただけかもしれません。
けれど当時の僕は「今までの飲食の人たちと違う!」と感じていました。
・・・このままうだつが上がらなければ、自分も一緒じゃないか。
こういう魅力的な人たちと働きたい。
飲食をやってみよう、正社員として。
キッカケは、「こういう人達と働きたい!仕事も楽しいし。」でした。
その想いは今でも変わりません。
さて、正社員になると決めた僕はすぐ、田子に新店舗の店長を直訴しました。
ここまでやってきた自負もありましたし、早く活躍したかった。
でも、これが大きな勘違いだったと気づくのです。
このときの勘違いがあったから、今のスタイルがあると思っています。
次回は失敗ばかりの新人時代について書いてみようと思います。
R.O.T.の仲間たちにも、何かの役に立てれば嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。