
変化に対応しようという気力がなくなったときから老化が始まるという話
★立憲民主党の法案に衝撃
今日はちょっと時事ネタをお話ししたいと思っています。
私は普段、ブログなどで時事ネタを取り上げることは、あまりありません。
しかし、今回は、立憲民主党さんが
提出した法案がかなり衝撃的だったので、
そのことについてお話をしたいと思います。
で、その法案はといいますと、
従来の健康保険証の発行を復活させるための法案です。

ご存知の通り、政府はデジタル化による
医療の質の向上を目指して、
2024年12月2日から従来の健康保険証の新規発行を停止し、
マイナ保険証を基本とする仕組みに移行しています。
これについて、立憲民主党は国民に
不安が生じる懸念があるなどとして、
従来の健康保険証の発行、
復活させるための法案を単独で衆議院に提出したということなんですね。
なぜ衝撃を受けたのかといいますと、2点あります。
1点目は、まあ、言い方は悪いかもしれませんが、
変化に対応することのできない方々のために、
社会の流れを退行させようとしている点です。
2点目は、支持者のためなら、
全体最適よりも個別最適を選んでしまう政治判断についてです。
★衝撃を受けた理由
1点目の社会の流れを止めてまでも、
いや、止めるどころか、
後ろ向きに進めていくことを
選んでいる点についてですが、
あまりの愚かさに開いた口が塞がりませんでした。
国は、世界標準としてのデジタル社会への
移行に向けて法律を作り、
デジタル庁を創設し、様々な取り組みを進めています。
とくに、行政サービスの効率化や、
手続きの簡略化は、
様々なコストダウンにつながる重要な取り組みです。
たとえば、私は自宅からかなり遠距離の地区で
仕事をしていましたので、
地元の役所に手続きをしに行くことはかなり負担でした。
しかし、マイナンバーカードができて、
コンビニで住民票等が発行できるようになったことで、
お昼休みのわずかな時間で
書類を入手することができるようになりました。
確定申告の際にも、マイナンバーカードを使えば、
スマホで申告ができるようになりましたし、
医療費などの各種控除についても、自動的に申請できるようになりました。
こうした行政の動きは、
民間にも互換性が高まっていて、
大幅な時間コストの削減につながっています。
これが社会全体の流れです。
そうした流れの中、
日本のデジタル化は世界と比較してどうかといいますと、
「世界デジタル政府ランキング2024年版」によると、
日本は11位で、お隣の韓国の5位とも差を広げられています。
今回の立憲民主党の法案提出というのは、
こうした日本のそして世界の流れに大きく逆行する法案です。

★個別最適を優先?
2点目の、支持者のためなら、
全体最適よりも個別最適を選んでしまう浅はかさについてです。
確かに、私を含めて、
高齢の人たちにとって、このデジタルの流れは、
かなりのストレスをもたらしています。
たとえば、私はファイナンシャルプランナーとして、
個別のコンサルティングも行っていますが、
いまだにNISAを始めない理由として、
証券会社に口座を開設することができないということなのです。
ネットを通して証券会社の口座を開設したことのある方なら
ご存知だと思いますけれども、
たしかにめんどくさいですし、かなりストレスになります。
そのストレスを乗り越えることができずに、
NISAを始められないということなのです。
あと、私はバスや電車をよく使いますが、
私と同年代であろう方々が、
いまだに現金の支払いをしている姿を見ることがあります。
電車なら切符を買った後、
他のお客さんに迷惑をかけることはありませんが、
バスとなると、現金の支払いで
他のお客さんを待たせてしてしまうことがしばしばです。
また、コンビニやスーパーでも、
まだまだ現金払いの高齢者が多いようにも思います。

このように、個別的には社会のデジタル化に
なかなかついて行けない方がいるのです。
しかし、ネットの手続きだからこそ、
証券会社は人件費が削減でき、
私たちが支払う手数料についても安く抑えることができるのです。
パスで乗り降りできるからこそ、
時間コストを削減できるのです。
人手不足の中、デジタルの支払いを進めることで、
消費社会の持続可能性が維持できるわけです。
高齢の方でも、若い頃に銀行ATMが使われ始めた頃、
操作ができないから諦めたという方はいなかったはずです。
学校においても、手書きの指導案から、
ワープロ作成に変わったからといって、
永遠に手書きしてましたなんていう先生はいないはずです。
★社会の進化を止めてはいけない
社会構造が進化していくと、
手続きの方法も変わり、その変化に対応しなくてはいけなくなります。
高齢になってから、このような社会構造の変化に対応することは、
たしかにかなりのストレスを生じますし、
生活の息苦しさにつながってくることもあると思います。
しかしながら、我々高齢者が、社会の、
そして世の中の流れを止めていいはずはないのです。
政治家も私たち高齢者におもねって、
個別最適を選択するのではなく、
まずは現実に社会で、日々活動している方々に焦点を当てて政策を進めてもらいたいのです。
つまり、まずは全体最適です。

大多数にとっての利益を優先し、なおかつ、
個別の事案に対応するということが重要です。
おそらく、教育の世界においても
似たようなことが起こっていると思います。
1人1台端末が導入され、
将来的には教科書もデジタル化していくことでしょう。
おそらく指導法についても、
デジタルを活用した指導法が今以上に進んでいくものと思います。
ぜひ、新たな流れに抗うのではなく、
その流れをより良いものにしていくための工夫、
改善を進めていってほしいと思います。
それがひいては、
皆さんのセカンドキャリアの充実にもつながるものだと思っています。
ダーウィンも言っています。
「最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残るのは、変化できる者である」
人生100年時代を生き抜くためには、
変化に対応することです。
頑張ってください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
よろしければ下記のサイトもご覧ください。
●X(旧Twitter):https://x.com/gracia4041
●Instagram:https://www.instagram.com/gracia_okane/
●当社の新刊