退職前、周りからの見えない圧力
★定年後、何をするのですか?
さて、2024年を迎え、
退職までいよいよ3か月となった頃から、
周りからの言葉をかけられることが多くなりました。
「4月からどうするんですか」
「再雇用なさるんですか」
「天下りされるんですか(笑)」
などなど。
もちろん私の頭の中には、
4月からの明確な方向も決まっていました。
かなり前から、そのための準備もしてきました。
かといって、
「宅建士とファイナンシャルプランナー
の資格を活かして、どうたらこうたら、、、」
と説明するのは面倒でしたので、
「教育とは関係のない仕事をする予定だよ」
と答えるようにしていました。
そうすると、ほとんどの方が
「どんな仕事ですか」とつっこんでくるのです。
退職間近の年配の方だけでなく、
若い世代も含めて、
皆さん私の退職後に興味津々なのです。
私ごときが、次にどんな仕事をしようが
知ったことかと考えるのかと思えば、
そうではありません。
もしかすると、
自分が思う以上に私は影響力のある人物なのか。
一瞬考えましたが、そんなはずはありません。
なぜなら、これまで雑談をしたり、
飲みに行ったりしても、
聞き上手の私に自分の話をしてくることはあっても、
私の話を積極的に
聞きたいという雰囲気はありませんでしたから(笑)。
それで、考えました。
どうしてこうも、
私の退職後が気になるのだろうかと。
そしてある結論に至りました。
彼らは、私に興味があるのではなく、
「退職する人の次のステージ」
について知りたかっただけなのです。
★憧れと防衛本能
そうすると、次の疑問は、
なぜ彼らは退職する方の
「次」が知りたいのかということです。
考えてみると、そんなに難しいことではありません。
まず、平均寿命が伸び定年後の時間が長くなったため、
60歳退職後にかなりの時間があるのです。
彼らは、私がその時間を
どう過ごすのかということに興味をもっているのです。
また、インターネットの普及により、
退職後に新しいことを学ぶことができますし、
起業する方が増えるなど選択肢が増えています。
そんな中、私の場合はどうするのかを、
自分たちのための
ケーススタディとしてとらえているのでしょう。
つまり、今や「定年=悠々自適」ではなく、
「定年=新たな始まり」という考え方が
一般的な図式になっているのです。
若い人たちの中には、組織の中で、
自分の判断で仕事を進めることができないことや、
人間関係の煩わしさに悩まされている方もいるでしょう。
✳︎私もそうでしたから(笑)
そんな中、退職というイベントが
「独立」「自由」といったことと結びつき、
一種、憧れの感覚があるのでしょう。
また、年配の方にとっては、
数年後に迫る60歳(役職定年)は、
他人事ではないのです。
退職する方の今後について、
少しでも情報がほしいと思うのは当然のことです。
ある意味、これは定年を迎える方々の
「防衛本能」ともいえます。
かつては、定年は一つの区切りであり、
それ以降はゆっくりと
余生を過ごすというイメージが一般的でした。
しかし、今はそうではありません。
退職者は、より積極的で
活動的な生活を送ることを
期待されているのです。
★60歳で退職、悠々自適は許されない
ということで、今は、
60歳で退職することが許されない風潮があります。
もちろん、その風潮に抗うことも自由です。
しかしながら、
その風潮、流れを
利用してしまうことの方が面白いと私は考えます。
となれば、周りから何か言われる前に、
退職後のことを具体的に考えておくことです。
生きるための、しのぎとして残りの人生を使うのか。
セカンドキャリアとしての、
第二の人生を充実させるための時間にするのか。
この二つの選択肢の間には、
かなり大きな違いがあります。
幸いにして、私の場合は資産形成が
うまくいったことで、
少なくとも年金が支給されるまでの5年間を、
無収入でもなんとかやっていけます。
しかし、準備をしていなければ、
退職金や貯金を崩してしのぐしかありません。
「退職後は悠々自適に」なんて考えは、もう過去の話です。
そういう時代になっているということに、
気づかなくてはなりません。
★60代は人生の黄金期
厳しいことを言ってしまいましたが、
要は考え方です。
生活経済ジャーナリストで
ファイナンシャルプランナーの和泉昭子氏は、
ご出演のYouTube番組で、
「60代は人生の黄金期」だとおっしゃっていました。
和泉氏が描く
「人生100年時代のロードマップ」によると、
20代から30代は人生の成長期。
社会人として自立をめざし、
そして自分自身の成長のために
がむしゃらに頑張っている時期でしょう。
40代から50代は人生の成熟期です。
がむしゃらに仕事をしていた状態から、
会社や家庭での責任が重くなる
ポジションへとゆるやかに移行していきます。
緊張を強いられるような
重要な判断をしなくてはならず、
精神的に追い込まれ苦しい場面も少なくありません。
しかし60代は、
こうしたいろんなことからすべて解放されるのです。
それでいて、体力、気力はまだありますので、
今までの仕事とは違ったことにも
チャレンジできる時期でもあるのです。
和泉氏はこのことを
「人生のギアチェンジ」と言っています。
多くの人にとって、60代は「老後」と
捉えていますので、
ネガティブなイメージしかもっていない
と思いますが、
実は「人生の黄金期」だということなのです。
これまでやりたくでもできなかったことに
挑戦してみることで、
さらに人生が豊かになるのではないかと思っています。
ちなみに、和泉氏の著書
「定年後のお金、なんとかなる超入門〜インフレ時代のセカンドライフ」
(KADOKAWA)は、
弊社が提唱する「セカンドキャリアの充実」とも、
かなり親和性がありますので、
ぜひご一読いただければと思います。
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