見出し画像

昔、海外一人旅、お金はどうしていたの



私は現在61歳です。

今回は、私が若かったころ、
1980年から1990年代

その頃、海外旅行に出かける際、
航空券の購入はどうしていたのか。

そして、海外旅行に持参するお金は、
どうしていたかについてお話しします。

★高かった航空券~格安航空券さがし~

当時は、ネットがありませんでしたので、
当然フライトのネット予約なんてものはありませんでした。

では、どうするかといいますと、
旅行会社の店舗に行くわけです。

今でこそ、旅行会社の数は少なくなりましたが、
昔はあちらこちらに〇〇ツーリストなんていう
看板を掲げた旅行会社がたくさんありました。


その旅行会社に行き、フライトのチケットを購入するのです。

電話でのやりとりはできましたので、
直接電話をかけて、
どこどこに、いつ行きたいといった情報を伝えます。

すると、早ければ1日、
遅い場合は2〜 3日で連絡が返ってきます。

国内線ならそれほど時間はかかりませんが、
国際線の購入には時間がかかりました。

しかも、ほとんどが正規の価格であったため、かなり高額でした。

では、私のように若くて、(あの頃の私のこと)
お金のない貧乏旅行、

今で言うバックパッカーをしていた人たちは、
どうやって格安航空券を
入手していたのかということですが。

その頃は、格安航空券を専門に
販売していた旅行会社が存在しました。

そういった旅行会社は、
航空会社から払い戻しを受けた
未使用チケットを格安で販売していたり、

航空会社のセール情報を
いち早く入手して顧客に案内していたりしていたのです。

また、日本から海外に出る際は、
香港、タイなどの格安チケットを
販売している国へまず出かけるのも一つの手でした。

そこで、同じバックパッカーから
格安航空券の情報を手に入れたりしていたのです。

ネットのない時代でしたので、
バックパッカー同士の情報交換は、
格安航空券を入手する際にも非常役立ちました。

旅の途中で出会った他のバックパッカーから、
お得な航空券の入手方法や、
ローカルな旅行代理店を紹介してもらうことがよくありました。

今は、ネットを通じて世界中の
航空券を比較・予約できるため、
昔のように旅行代理店に頼る必要がなくなりましたよね。

また、格安航空会社(LCC)の登場により、
航空券の価格が大幅に下がり、
気軽に海外旅行を楽しめるようになりました。

いい時代になったなと思います。

★必死だったレートのいい両替店さがし~1ドル240円時代~

お金は、ドル紙幣とトラベラーズチェックを
持参するのが一般的でした。


1980年代から、
クレジットカードも徐々に普及してきていました。

ただ、今ほどセキュリティーが高くなかったため、
購入した店側が何らかの操作を行い、
後々に高額な支払いを要求されるといった被害に遭う方もいました。

なので、今ほどクレジットカードを
頻繁に使うことはありませんでした。

あと、日本円でなくドル紙幣を持参したのは、
ドルの方がレートが良かったからです。

バックパッカーのほとんどは、
貧乏旅行者でしたので、

いかにいいレートでローカル通貨と
交換するかに必死でした。

なんせ、1980年代前半は、
1ドル240円といった超円安でしたから、
ドルの強さは圧倒的でした。

今でこそ、「1ドル150円突破」とか騒いでますが、
そのころは、まだ円が弱かった時代で、
海外旅行をするのに、今の倍近くの費用がかかったと考えてください。

その頃の旅行者にとって、
交換レートの良し悪しによって、

宿泊費を何泊浮かせられるかどうか、
何食多く食事ができるかといったことに
つながる切実な問題だったのです。

空港や銀行のレートは
ほとんど正規のレートでしたので、

主に街の両替店や、
路地裏の怪しい場所で営業する
両替商で交換したりしていましたね。

また、国によっては、
路上でローカルの紙幣札束を抱えながら、
堂々と高いレートをアピールして商売していました。


おそらく、元締めがいて、
違法な両替なのでしょう。

至るところにそういう人たちがいましたが、
その人たちと両替をして
捕まったという旅人の話は聞いたことはありませんでした。

ただ、なんとなく「違法」な感覚があったので、
緊張しながら交渉したことを覚えています。

ちなみに、こういった正規のレートでない場合、
発行されたばかりの新品のドル札、
いわゆるピン札は、いいレートで両替できる条件でした。

おそらく、いつつぶれるかわからない銀行に預けずに、
家の金庫にストックしておくためには、ピン札が良かったのでしょう。

通貨価値の不安定な国では、
今日の10万円が、明日は1万円なんてことも
起きかねないので、安定通貨への交換でヘッジしていたわけです。

たとえば、南米のチリは1992年に
消費者物価上昇率883.0%を記録しています。

800%の下落というのは、
800万円が1万円になってしまうという
常軌を逸したインフレですよ。

800万円が一夜にして、
ただの紙切れになってしまう
状況をみなさんは想像できますか。

日本では物価が2%上昇して騒いでいますが、
やはり経済が安定している幸せな国の一つなんです。

★トラベラーズチェックとは~小切手で盗難防止~

さて、次にトラベラーズチェックについてです。

トラベラーズチェックとは、
その名の通り、現金でなく「小切手」のことです。


現金は、盗難に遭ってしまうと、
ほとんど取り戻すことはできません。

しかし、トラベラーズチェックの場合、
小切手ですので発行停止の手続きをしてしまえば、
盗難されても元金を失うことはありません。

その手続きは、クレジットカードが
盗難された場合とほぼ同じです。

旅行先の銀行や両替所などで、
現金と同様に現地通貨に換金できましたし、

ホテルやレストランなどで、
支払いの際に店側に渡して
現金の代わりに利用したりすることもできました。

ですので、あの頃は、
ほとんどの旅行者がトラベラーズチェックをもっていました。

そのトラベラーズチェック、
日本では、2014年3月末に
トラベラーズチェックの販売が終了しています。

★腹巻は旅の必需品~盗難防止の重要アイテム~

さて、当時は、ネットのない時代ですので、
海外に旅行に行く際に、

現金やトラベラーズチェックを
盗まれてしまうと、かなり大変だったのです。

なので、盗難防止にかなり気をつけました。

そのマストアイテムが「腹巻」でした。

腹巻とはいっても、
「男はつらいよ」の寅さんのような腹巻ではなく、

ズボンや上着に隠れるように
巻きつけるウエストポーチのようなものです。


それに、ドル紙幣やトラベラーズチェック、
パスポートなどを入れてました。

懐かしいです。

今でも売ってますかね。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

よろしければ下記のサイトもご覧ください。

●X(旧Twitter):https://x.com/gracia4041

●Instagram:https://www.instagram.com/gracia_okane/

●当社の新刊


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?