【FX】今からトルコリラを売っても間に合うか?
長期のトレンドという観点では、トルコリラはとても分かりやすいリラ安トレンドです。トレンドフォローならショートするべきですが、ここまで大きく下がると少しは戻りそうな気もします。今からショートしても良いか考えてみます。
トルコリラをショートしたい理由
そもそもなぜ今、リラをショートしたいかと考えたかというと、
1.必要証拠金が少ない。
2.どう見てもダウントレンド。
3.ファンダメンタルズを考慮したくない。
1.の理由がもっとも大きいのですが、証券会社の口座に残っている残高で、リラ円なら買えることに気が付いたからという個人的な都合です。
2.は、実績から逆張りのロングはすべきではないと考えているからです。
特に、短期では下げ止まったように見える逆張りロングは過去に何回ともなく失敗しています。
上のチャートは、トルコリラ/米ドルとトルコリラ/円の2001年から2024年現在までの月足です。
左軸のトルコリラ/米ドルと右軸のトルコリラ/円はともに対数軸になっており、大体同じスケールになるよう調整しています。
黒の横線がそれぞれ1リラ=1ドルと1リラ=100円のラインで画面最下部がリラ円で約2円なので1/50のラインになります。
この期間のドル円の動きは相応に大きなものでしたが、その2つの値動きが重なって見えるほど2001年からのトルコリラの下落は大きいものでした。
トレンドフォローなら戻り目を売るのがセオリーだとしても、ここから急反発して半値まで戻るというのは、起こり辛いと考えられます。
半値戻しよりも、何らかのショックによる暴落の方がよほど確率が高いはずです。
上のチャートは別の記事で作った、ドル円の超長期チャートに超長期予想を加えたものですが、ドル円でも1円から360円まで上昇した歴史があるため、
トルコリラが1/360になるのもあり得ることです。
3.について、ファンダメンタルズでリラの適正価格を算出することは、そもそも専門家であっても難しいはずです。
そうであるなら、なにかの要因で上がる理由を探すよりは、下がり続けたという事実からリラは下落し続けるファンダメンタルズであると解釈するのが良いと考えます。
専門家でも意見が分かれるものを、負けているトレーダーが正解を選べるとは思わない方が良いからです。
以上の理由から、テクニカル的なプランがあるショートなら、長期の戻り目を待たなくてもトレードしても良いと考えます。
どのような動きを狙うか
ついでに、トレードプランを考えてみます。
上のチャートは週足のリラ円を対数軸で表示したものです。
黒線の下降チャネル内を上限下限に跳ね返されながら下落していますが、
緑で囲った領域は、下降チャネルを並行レンジと見なすと、レンジブレイク前に発生するビルドアップに相当し、ブレイクした場合は次の下降フェーズに入ることになるため、一段下までの値幅を狙えると考えます。
チャート内にレンジと見なした場合の模式図を描いていますが、このビルドアップでブレイクしない場合は、一旦は上に行く可能性が高くなりますので、ビルドアップの少し上の方で損切りができるところがこのショートの良いところです。
仕掛け
上のチャートは日足のリラ円を対数軸で表示したものです。
週足チャートでのビルドアップ部分も日足で見るとそれなりの値幅があり、下降チャネルを形成しています。
赤丸と青点線で示したところを、エントリーと損切りラインとして想定してみました。
チャネルの下限ブレイクか上限から逆張りですが、チャネルの上限からだと前回高値に対して値幅があり損切りが遠くなるので、チャネル上限を少しオーバーして、そこから下降に向かう状況が発生したらエントリーという保守的なものにしています。
また、ファンダメンタルズを考慮しないといっても、米国大統領選挙でどちらかに大きく動く可能性がありますので、それを通過してから判断するべきと考え、上記のような時間軸のトレードとしています。
決済
損切りは直近高値に置くとして、利食いの目標は3円や2円付近でしょうか。
史上最安値を更新し続けているので、チャートの左側が参考になりません。
とすると、キリのいい数字か、プライスアクションなどで決済するべきです。
ここでもファンダメンタルズが分からないのであれば、これをあてにすべきではありません。
まとめ
ブレイクを想定しており、確率はそれほど良くない分リスクリワード比を大きくとったトレードになりますが、直近10年の下降トレンドを下にブレイクする状況が、今最も高まっているのではないでしょうか。
このトレードのポイントは、トレンドを覆すほどの理由がないのであれば、
見送るかマイナススワップポイントを払ってでもショートするかのどちらかにすべきだということです。