わかっていたはずのことだけど、ちゃんと言葉にされているのを見たのは初めてかもしれない。いや、見たことがあっても、あまり深くは考えていなかったのかも。 サピエンス全史、下巻の第19章。 タイトルは、「文明は人間を幸福にしたのか」。 え?したんじゃないの? え?ち、ちがうの? がびーん! てっきり人類は「幸福」を目指して一生懸命頑張ってきたのかと思っていた…。 いや、わかっていたはずなんだ、こうすれば幸福になれます!なんて言うのは寡聞にして聞いた覚えがないし、家庭で
タイトルの言葉は、「最高の人生のはじめ方」という映画の中でのモーガン・フリーマンのセリフだ。 かつてのベストセラー作家が年老いて、奥さんも亡くしアルコールだけが唯一の支えというなか、夏の間だけ滞在した場所で出会った少女とその家族とのやり取りを通して、生き生きとした生命力を取り戻す、そんな感じのお話。 「最高の人生」というのが、少女の母親であるバツイチ女性との恋愛を指すのか、再び書く意欲を取り戻したことを指すのか、はたまた作家という仕事に興味を持った少女に自分の哲学を伝える
とある日曜日。 いつものようにいそいそとプールへと向かう道中。 この日はだいぶ寝坊してしまい、洗濯やら何やらしていたらあっという間に夕方近い時間になってしまった。 とはいえ、平日土曜は23時、日曜祝日でも21時まで営業してくれているありがたい公営施設。 特に急ぐこともないので、何となく、普段は通らない路地に入ってみた。何となく、心の声に従ってみたのだ。 何ということもない住宅街が続く中、一軒のバーらしき店先で、開店の準備にいそしむ男性がいた。30代半ばくらいだろうか
街灯のうえに二匹の鳩がとまっている。 3階の喫煙所から、ちょうど目の高さに見ることができる。 友人なのか恋人なのか親子なのか、いいなぁ、羨ましいなぁと思った。基本的にお一人様で過ごすことが多いので、特に不満もないけれど、ふとしたときに寂しさを感じることはある。やっぱり人生にパートナーは必要なのかなあ。 そんな感慨にふけっていると、ふと「高所恐怖症の鳥っているのかな」と、まったく脈絡のない考えが浮かんでくる。人間の脳は本当に勝手気ままだ。 ネットで見ると、鳥はそうした感
飲み会でどんな人がタイプかという話題になった。ほどほどに酔いが回っている中で、特に考えることもなく「綾瀬はるか」と答えた。 若かりし頃に見た「世界の中心で、愛をさけぶ」以降、個人的にイチオシの俳優さんなのだ。 しかし、それまでの会話の流れとしては、固有名詞ではなく、人柄や性格などを答えるべきだったようで、「男は所詮見た目だよね」という悲しいつっこみをもらってしまった。 男性がみな見た目重視というわけではないと思うので、男は所詮そんなもんだという価値観を強化してしまったと
梅雨も明けて夏本番、待望の屋外プールがついにオープンした。毎年この季節になると、休みの日は可能な限り屋外プールに通う。電車で数駅かかるが、緑深い公園の一角で、日頃の都会の喧騒を忘れるにはうってつけの場所だ。 開業は1930年、昭和5年というから、かなり歴史のあるプールだ。施設が古く、ロッカーがかなり小さめなのは難点だが、ルールが緩めで、何かと細かい規則が幅を利かせる近頃において、昭和の良い意味での適当さを感じることもできる。 受付のおじさんやおばさん、アルバイトであろう若
通勤前の30分ほど、会社近くのドトールでまったりと過ごすのが、いつからか習慣になっている。本を読んだり、頭の中にあるものをツラツラと書き出したりしていると、時間が過ぎるのはあっという間だ。 その日も普段と同じような朝をドトールで過ごし、歩いて5分ほどのオフィスに向かっていた。 ふと前方に目をやると、道端に座り込んでいる一人の中年男性がいる。作業員風の格好に、左手に缶ビール、右手に煙草という古式ゆかしいスタイルで、道行く人々を眺めている。 オフィスに向かう人々の中では違和
人は基本的には自分のことしか考えないものだと思うけど、通勤電車の中はそれがよくあらわれるように思う。 人を押しのけるように必死に席を確保するおばさん。 何の仕事に必要なのか、寅さんを彷彿とさせる角張った馬鹿デカいカバンを後生大事に膝の上で抱えるビジネスマン。 前のめりの姿勢でスマホゲームに夢中な若者。 リュックサックを膝の上に抱えてその分広がった肘が両隣を圧迫している学生風。 人様の行動ばかり目についてしまうが、自分自身の行動も怪しいものだ。 たまたま座れた席で隣
以前から、何かしらアウトプット習慣を身に着けたいなぁ、と思いながらも、生来の「面倒くさがり」が邪魔をしてなかなか行動に移せなかったけど。 ふとしたことで大勢の前で宣言してしまった手前、とりあえず何かしら書いてみよう。 特にテーマを考えて書き始めた訳ではないので、何を書いたら良いものか…。とりあえず、ここ1年ほどはまっている水泳の話でも書いてみようかしら。 元々特に泳ぐのが好きという訳でもないけれど、職業柄、人様に「運動は大事ですよ~!」「心身安定のために運動は最高です!