どこかの街にいる、だれかを思うこと
フランス語を学ぶ大学2年生だったとき、初めてフランスへ一人で渡り、1か月地方の農村で住み込みのボランティアをしたことがあった。
その1か月自体もとても濃密ではあったけど、それを凌駕する記憶となったのは、帰りのシャルルドゴール空港でホットチョコレートを飲んでいた時のことだった。
ぎっしりと詰まった重たいバックパックを預け、保安検査場を通過し、あとは搭乗案内を待つのみ。
お金のない学生だけど、無事にフランス滞在を終えようとしている充実感と感傷的な気持ちが相まって、空港価格の高価