【詩】"誰たち"でもない、ただの私。
何かないかな? 何もない
物で溢れた部屋の真ん中で 世界で
何もない と涙を流す
梟は笑わずに ただそこに存在する
生きる意味がない訳でもなく
消え去るほどの熱情もなく
ただ手持ち無沙汰な夜を
よく分かりもせずに嘆く
意義か目的か 過程か結果か
物差しの形は常に変化していく
であれば私は
大海に漂う一雫か
それともそこに立ち尽くしている
私か
主役などいないこの世界は
いやこの世界ですら
ただそこに居るだけなのにな
こうやって何もできなかった平凡な日が
もう二度と触れられない所へ過ぎ去っていく
ああまた、今日が終わるなぁ
大したこともできないのに
いつかできるんじゃないかって
勝手に思い込んでいる
一般人だ
死にたくない訳でもない
生きたくない訳でもない
ただどうしようもなく
この中途半端な 感情ですらない何かを
どうにかしたいだけ
希望も絶望も、才能も欠陥も
その全てが羨ましく思えた
マジョリティでもマイノリティでも
強者でも弱者でも”誰たち”でもない、私
…私。
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