薔薇と棘薔薇というと真っ先にその花がイメージされます。一方で、薔薇という名前は棘のあるつる植物を指すイバラ(荊)から来ている(1)ことや、「薔薇に棘あり」「Every rose has its thorn.」「There is no rose without a thorn.」などのことわざにもあるように、棘(図 1)も薔薇の特徴的な部位であると考えられます。
ギリシャ神話では、女神アフロディテがその愛人であるアドニスのもとへ急ぐ際に薔薇の棘で足にかき傷を負い、その血によ
《薔薇の魂》と『MAUD』上記の記事の見出し画像は、ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス(John William Waterhouse, 1849-1917)の《薔薇の魂》(The Soul of the Rose)(1903)という絵画です。
中庭らしき場所で薔薇の花の香りを嗅いでいる女性を描いたこの絵画は、アルフレッド・テニスン(Alfred Tennyson, 1809-1892)の『MAUD』(モード)(1)という詩の一節に由来するものと言われています。(2)