さよならをあなたに
今でも初めて会った日のこと覚えてる。
年末だった。例に漏れず寒い冬の日だった。
ビールバーで待ち合わせ、なんて洒落た指定をしてくれる人は私にとって初めてで、黄金色に輝く炭酸を片手に待つあなたの後ろ姿が、会話する前から愛しかった。
ビールは苦手で、と言うとハニーエールを勧めてくれた。初めて美味しいと思えるビールに出会えたのはあなたのおかげで、今でも感謝してる。
ビールバーを後にすると、お互い共通の趣味であるブランドのウインドウショッピングをして、彼の好きな日本酒のお店で乾杯し直