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距離をとって、やっと楽になった


息子との距離をとることにしたのは、自分の限界を感じたから。
これまで、息子の行動や言動に振り回される日々が続いていた。
何度もシャワーを浴びたり、洗濯に過剰な洗剤を使ったり、服についた水滴を嫌がったりと、その行動はエスカレートする一方だった。

学校では明るいキャラクターを演じながらも、家では無理難題を朝方まで訴え続ける。その繰り返しに、私の心も体も疲れ果てていた。

正直、しんどい。毎晩、息子が枕元に立ち、「新しいノートがないと勉強ができない」「一週間後の調理実習のために今すぐ野菜を買わなければならない」など、今すぐどうにかしなければならないわけでもないことを朝まで訴え続ける。その訴えを聞く度に、私はどうすることもできない無力感に襲われていた。

距離をとることに対して、最初は強い罪悪感を感じていた。親として息子を見放すような気がして、胸が痛んだ。だけど、主治医から「息子との距離を保つことが大切」と言われ、その言葉に救われた。少しずつ息子と距離をとり、彼の問題に直接向き合うことから解放された時、私の心には少しずつ余裕が生まれ始めた。

その距離は、私にとっても息子にとっても必要なものだった。距離をとることで、息子が自立し、自分の力で問題に対処することを学ぶ機会を持てるようになったのかもしれない。そして私は、自分自身の生活を取り戻すことができるようになった。

距離をとるようになってから、私は自分の時間を大切にすることができるようになった。趣味に時間を使い、友人と過ごす時間を楽しむことができるようになった。旅行に出かけることも増え、心が少しずつ軽くなっていった。以前は、息子のことで頭がいっぱいで、何をしていても楽しむことができなかった。でも今は、少しずつ自分を取り戻し、毎日を楽しむことができるようになった。

もちろん、息子のことが全く気にならなくなったわけではない。彼がどうしているのか、今も心配な気持ちは消えない。それでも、彼が元気に過ごしていることを信じるしかない。そして、私は私で、自分の人生を楽しむことに焦点を当てるようにしている。

距離をとることで、息子の問題に対する私自身の心の負担が軽くなった。そして、彼もまた、自分の力で前に進んでいく力を身につけていくのだと信じたい。これからも息子のことを心に留めつつ、自分自身の人生を大切にし、楽しく過ごしていきたいと思う。



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