アーモンド・スウィート
第一班 倉岳人志 稲垣邦孝 李萬寿 藤巻姫愛 藤田利恵子 松本香織 永井苺
第二班 川和田康弘 山田豊臣 柳瀬幸輔 中嶋彩葉 矢崎芙巳子 田中千鶴
第三班 遊海秀嗣 菅原忠夫 染谷武尊 渡辺珠恵 渡辺理加 山崎三保子
第四班 青山満月 千々岩麿実 平石輝 鈴木博一 米山英瑠 島根紀子 矢沢美佐子
第五班 高杉晋作 加藤基之 初谷泰志 蒲池福市 秋元凜々花 佐久間瑠衣 加瀬和歌
第六班 及川渓 松村義隆 亀田益男 金里穂乃佳 山川絵美 菅原葵 柿境月姫
難航した末に、右のように決まった。班長は全員男子に決まり、最初に書かれている男子の名前が班長の任を受け入れた。班分けを実際してみたら、女子より男子の方が意外な顔ぶれになった。そして男子グループ女子グループが一緒になった班ごとの顔ぶれも意外な組み合わせになった。
高杉はW渡辺と一緒の班になりたかったが叶わず、佐久間瑠衣と一緒のグループなった。
中嶋彩葉の班は、引き取り手を探して難航するだろうと予想された柳瀬幸輔と田中千鶴の両方を班長の川和田康弘が受け入れた。川和田が班長として頑張ってくれるだろうから安心だと思った。矢崎芙巳子は一人がいい人なので気を遣わずに済むし、実際のところ千鶴からも一人で居る方が楽だからと最初に言われたので、彩葉も気を遣わないことにした。
菅原忠夫は染谷武尊と一緒に成ることに決めていた。そした忠夫のことが好きな三保子が一緒に成りたいと手を上げて、他の班が徐々に決まって行くなか、教室の前で進行していた遊海秀嗣、渡辺珠恵、渡辺理加の三人が残ってしまった。忠夫の班が進行をしていた三人を受け入れる形で六人の班になった。
教室の後ろで自分の席に座って進行を見ていた担任の天野先生が、
「さあ班の組み分けも終わったし、あとは一ヶ月後の校外学習に向けての事前調べを、みんなにして貰おうと先生は考えている」と言った。
えーっ! という声が、教室に反響するくらい一斉に上がった。
「静かに! 静かに…」
天野はしばらく恐い顔をして立っていた。そして教室の前に進み出て。
「各班ごとに調べておくように。味○素工場の見学のあとに、事前調べてとどこが同じで、何処が違ったか発表させるからな」
また、しばらく一組のみんなは騒いだ。
「先生。発表は帰りのバスの中でですか」米山英瑠が手を上げた。
「校外学習当日のバスの中ではしない。そこは安心して工場見学を楽しんいい。ただ、一週間以内に発表してもらう時間をつくるからな」
「天野先生。お昼に休憩に寄る国立公園のことは調べなくてもいいですか」今度は島根紀子が手を上げた。
「国立公園このことを調べておいても好いぞ。工場のことは必ず調べてもらうが、その他のことは自由だ。工場がある川崎のことを調べてもいい、乗って行くバスのことを調べてもいい、味○素や本○しのことを調べてもいいからな」
「内申書にプラスになりますか」鈴木博一が聞いた。
「内申書にプラスになるかもしれないな」天野は含みのある笑顔を見せた。
六時限目の終わりのチャイムがなった。校外学習の話しは、前日の午後いっぱいを使ったホームルームまでまたする天野先生は言った。しおりの代わりに事前調べがあるらしく、あとは注意項目、持ち物リストが書かれたA4サイズのプリントが一枚配られた。
(つづく)