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天狗

天狗(てんぐ)は、日本の山に住んでいるとされる妖怪で、ちょっと怖いけれどカッコいいところもあるんだよ。天狗には、赤い顔に長い鼻を持つ姿をした「大天狗(だいてんぐ)」と、カラスのようにくちばしがあって翼が生えている「烏天狗(からすてんぐ)」がいるんだ。天狗は山の奥深くに住んでいて、ふだんは人前にあまり姿を見せないけれど、山に入ってきた人がうっかり迷ったり、悪いことをしていると姿を現すことがあるんだ。

天狗のすごいところは、いろんな不思議な力を持っていること!例えば、空を自由に飛んで山から山へ移動できたり、人をひとふきで遠くへ吹き飛ばしたりすることができるんだ。それに、剣や棒を使った武術がとても得意で、昔は剣術や武術を学ぶ人たちが天狗に教えを乞うこともあったんだよ。

でも、天狗には怒らせてはいけない面もあるんだ。特に、自分の住んでいる山に入ってきた人が礼儀を知らなかったり、山や自然を粗末に扱ったりすると、天狗は怒って、その人を迷わせたり怖い目に遭わせたりするんだって。だから、山に入るときは自然に対する感謝の気持ちを忘れないことが大事なんだよ。

それから、天狗はいたずら好きでもあるんだ。ときどき山に入ってきた人をからかって、迷子にさせたり、ふいに風を起こして驚かせたりするんだ。でも、天狗は悪意でやっているわけではなくて、山に住む神聖な存在として、自然や山を守るためにやっていることが多いんだ。

天狗はまた、人間の姿に変身して里に下りてくることもあるといわれているんだよ。例えば、お坊さんや山伏(やまぶし)といった修行者の姿をして、普通の人には見えない不思議な技を見せたり、人間に知恵を授けたりしていることもあるんだ。天狗に会った人は驚いたり恐れたりするけれど、天狗が教えてくれることは、自然を大切にすることや礼儀の大切さを思い出させてくれることが多いんだ。

だから、天狗はただの怖い妖怪ではなく、自然や山の神聖な守り手のような存在としても知られているんだよ。山を大切にする気持ちを持ちながら、天狗のように強くて礼儀正しい心をもつことが、日本の昔話ではとても大切なこととされているんだ。

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