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コンビニの2倍おいしい競合対策

結構前にTwitterでコンビニの競合対策はNBこそ重要である。という投稿をしました。PBが有効であると本部は言いますが「競合対策」に限って言えば圧倒的にNBが重要です。※NB=同分類、同カテゴリーという考え方を事前に持ってもらいたいです。例えばどこで買っても大差のない・・ポテトチップス(PB)はNBであるという考え方で見てもらえると助かります。
ケーススタディとともに簡単に説明します。

同類・同じものを売った時の競合店インパクト

わかりやすく年賀状を例にします。どこで買っても同じものいわゆる「the NB」と捉えてください。マーケットはどうか?2003年にトップピーク。その後年々発行枚数を落としており、コロナ禍において最大の販売チャネル郵便局も出張販売をほぼ実施していませんでした。その時点でコロナ禍はある意味チャンスの商品でしたね。

年賀状発行枚数

ではコンビニエンスにおける年賀状の発注状況はどうか?
深い意味はないですが埼玉県所沢市エリアから4店のコンビニをピックアップしましょう。仮にA店~D店とします。年賀状のマーケットは落ちていますが各チェーン基本的に昨年データをもとに発注をしているはずです。あくまでも仮ですが各店の11月~12月の発注枚数を以下のようにしておきます。

埼玉県所沢市 地図活用

さてここからがポイントです。NBはコンビニのリバウンド王であり競合対策の絶対王者です。消化率100%としても絶対売上が低く出てしまうだろうのはC店、D店。しかしこのマーケットには少なくとも上記4店合計の43000枚の年賀状のマーケットがあります。マーケット内での奪い合いです、なぜなら「どこで買っても同じもの」「どこで買っても用途は一緒」「どこで買っても価値は同一」なものです。更に季節性を持った商品は「衝動的購買行動」が付随します。ほんの少しだけお客様の目に留まるようにしてあげることがポイントです、このアクションが差別化です。それはほんのわずかな行動です。

そうです「のぼり」の店舗入り口での展開です。
たったこれだけで圧倒的に年賀状の販売は上がります。お客様の入店時心理を考えればなんとなくわかると思います。
仮に上記商圏のC店、D店がA店、B店から年賀状販売を奪い取るんだと「のぼり展開」や「店内訴求」を実施した場合は以下のように数字が変化してくるでしょう。

マーケットが拡大しない前提での対策結果

NBは競合対策のリバウンド王。というのはここにあります。
同一価値の商品を「先に売ってしまった場合、競合では買わなくなる」。スラムダンクを例としたバスケットで言えば2点を獲得してライバルの2点を奪うことに該当します。ゆえに自店の売上を上げ、競合の売上を下げることになるわけです。

発注した商品が残った時の心理

そして最大のポイントは、、、発注した商品が残ってしまった場合及び、売れると予測していた売上が取れず、思いのほか売上が伸びなかった時のお店の心理です。

年賀状のような単価の大きな商材が想定通りに売れなかった場合、1日当たり日販にも少なからず影響します。想定よりも売れない・・いまいち売上が伸びないとなれば「発注者の心理状態」は基本的に縮小均衡へ向かいます。切手やハガキのみならずデイリー商品、オープンケース商品への強気の姿勢を維持するのは実に大変なことです。特に直近の「電気代」「人件費」高騰、「原価上昇」状況が続いている状況で縮小均衡に陥れば、その後競合店から自店へのお客様の流れを作れます。ゆえにNBは非常に重要な存在です。同様な商材として「アイス」「酒」「たばこ」「地域指定ごみ袋」等がありこれらは「競合対策」として使われるべきと思います。年賀状の例を挙げましたが、商品力差が出ないカテゴリーについては「競合対策」はNBで一番はどう手に取ってもらうか。を意識してみて欲しいです。

スーパーなどとの価格差は埋められるか

直近の商品値上げでコンビニなどの小型小売業態から改めてスーパー・ドラッグストアへ客数が流れています。同じ機能の商品でも「価格差」がある巨人に対抗できるのか・・・と心配になりますが消費者マーケットの節約志向は「お金」だけではないことを理解しましょう。

①タイムセービング

伸長してるデリバリーから読み取れる消費者心理ですが
上位3点は「時間の節約」です。
料理をするのが面倒な時≒料理に時間を使いたくない
その料理が食べたいとき≒外食する時間は惜しい
外に出るのが億劫≒移動時間がもったいない

2021年8月1000人調査

元々コンビニのような小型小売業は「時短」が大きな武器です。
過去の主力の「弁当」や「おにぎり」ではなく「料理を時短」「近所で時短」をイメージ付けさせることが出来ればコンビニにも十分勝ち目はあります。インフレとともに個人の時間価値が上がっているわけです。自店へ来店されるお客様へ提供できる「時間価値」は何か?考えてみるべきかなと思います。概ね20代~40代は短縮。70代以降はくつろぎかもしれませんね。

②節約志向(ポイント活動)

コンビニ各社とも自社カードなどでの顧客囲い込みを実施していますが、自社発行のものが顧客優位か?考えて欲しいです。現在クレジットカードやポイントカードを1つだけで生活している人は少なく節約志向に伴って「使い分け」をしている顧客が増えています。アプリもそうですね。その際に経営者として得ておくべき知識は自社に有利なカード(武器)は何か?です。
例えばコンビニエンスストアでの決済で5%バックされるクレジットカードもあります。

キーワード「ポイント」検索量推移 

時短価値+キャッシュバック(コスパ)>大型店価格価値

が作れれば価格優位で負けていたとしても小型店で商品を購入するに至るが今の市場です。また、同じコンビニあっても優位なクレジットカード、そうでないカードもあったりしますので少し知識を持っていると近隣の競合コンビニと比べて「どこで買っても同じもの」が購入される、いわゆる競合対策に一躍買う知識となるでしょう。

SNSが発達する以前はコンビニ業態は「情報の発信基地」でありました。
最近ではあまり情報発信はお見受けできなくなりましたが、
時短価値→レイアウト、エンド活用、接客の見直し、作業割当
コスパ価値→自店に有利なポイント活動の開示、POP、アプリ会員等

上記に取り組むことが大型スーパーなどへの顧客流出を防ぎ、近隣同業との戦いを制すものと考えます。




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