AI調査団:noteのルビ用マークアップ作業はAIプロンプトで効率が上がるか検証してみた件
ご存じのように、noteにはルビを振る機能があります。具体的なルビ指定の方法は、note独自のマークアップ記法です。そもそもルビを振る作業は大変な労力を伴うものですので、noteのエディタにもそれを補助する機能がちゃんとあります。それでも、膨大なテキストに総ルビを振るとなると大変であることには変わりありません。そこで、AIを使うことで多少なりとも効率化できないものかという実験です。
noteのルビ指定がユニークな件
noteのルビの指定方法は、次のページに書かれてします。
noteでルビを指定する方法は、メニューなどを使うのではなく、マークアップ記法で対応するようになっています。このマークアップですが、|と《 》を使うnote独特の表記法が採用されていますね。
ちなみに、「│」は半角でも全角でもいいそうですが、「《 》」は全角のみです。たとえば、半角の{ }とかならば、変換しなくても入力できるので便利だと思うのですが、見易さ重視でしょうか?
ただ、これについてはルビ入力を助ける機能がちゃんとあります。具体的にはルビを振りたい文字を選択して、[Ctrl]+[Shift]+[│]を押すと、選択した文字の後ろに《 》が追加されます。このグッドなアイデアによって、マークアップ作業はかなり捗るようになっていますね。
これについてもう一言付け足すなら、《 》が追加されたとき、カーソルが《 》の中に移動してくれると、もっと捗るのになーと思います。
ルビ機能はどのパーツで使えるのか
このルビ機能ですが、使える場所と使えない場所があります。使える場所はというと、大見出し、小見出し、箇条書きリスト、番号付きリスト、引用、コードと、ほぼ全部で使えます。また、大見出し、小見出しのルビは、目次にもちゃんと反映されています。
じゃあ、使えないのはどこかというと、まずタイトルには使えません(機能しない)。それから、コードについては使えるのですが、ルビ色が黒になってしまって見えませんし、複数の文字にルビ指定すると1つ置きでしか機能しないようです(事実上使えない)。謎です。
箇条書きリストでは使える
コードでは使えても|見《み》えない。
またコードでは使えたり|使《つか》えなかったり。
文字 |文字《ルビ》 文字 |文字《ルビ》 文字
ちなみに、引用の出展の場所や、コード内では、[Ctrl]+[Shift]+[│]を押してもマークアップ記号は出てこないので、そもそもこの場所での使用は想定されていないのかもしれませんね。
マークアップならAIの出番ですよー
ここからが本題ですが、私、最近、ルビに関する記事を書きました。それが次です。
こちらでも前処理として、ルビ用のマークアップをAIにしてもらう記事を書いています。これが、noteのルビのマークアップでも使えそうです。
つまり、AIに一括でマークアップしてもらおうというアイデアです。大量の文書にルビを振るなら、やっぱり文字列に対して個別にマークアップするより一括処理したほうが早そうです。
というわけで、さっそくnote用のルビ指定プロンプトを作ってみました。それが次のファイルです。
※ファイルで配布するのは、note上でテキストを公開すると、マークアップ記号がルビ処理されてしまうからです。
※本記事では、基本│(縦線)を罫線で代用しています。そのため、本記事のテキストをコピーしても正しいプロンプトになりません。ファイルをダウンロードしてください。
次がプロンプトの内容です。
👦次のルールに基づくマークアップを本番テキストに対して行ってください。
#サンプル原稿
今日も明日もいっぱいお掃除します
#変換後テキスト
│今日《きょう》も│明日《あす》もいっぱいお│掃除《そうじ》します
#ルール
##漢字の前に│を入れる
##よみを《》でくくる
##漢字の送りは入れないこと(正解:│疑《うたが》。誤り:│疑い《うたが》
##│と《》は必ずセットで入れること
##カタカナはルビの対象にしないこと
#本番テキスト
ご存じのように、noteにはルビを振る機能があります。具体的なルビ指定の方法は、note独自のマークアップ記法です。そもそもルビを振る作業は大変な労力を伴うものですので、noteのエディタにもそれを補助する機能がちゃんとあります。それでも、膨大なテキストに総ルビを振るとなると大変であることには変わりありません。そこで、AIを使うことで多少なりとも効率化できないものかという実験です。
このプロンプトをAIのClaudeに与えると、次のような結果になりました。
💻ご指定のルールに基づいて、本番テキストにマークアップを適用します。
ご│存《ぞん》じのように、noteにはルビを│振《ふ》る│機能《きのう》があります。│具体的《ぐたいてき》なルビ│指定《してい》の│方法《ほうほう》は、note│独自《どくじ》のマークアップ│記法《きほう》です。そもそもルビを│振《ふ》る│作業《さぎょう》は│大変《たいへん》な│労力《ろうりょく》を│伴《ともな》うものですので、noteのエディタにもそれを│補助《ほじょ》する│機能《きのう》がちゃんとあります。それでも、│膨大《ぼうだい》なテキストに│総《そう》ルビを│振《ふ》るとなると│大変《たいへん》であることには│変《か》わりありません。そこで、AIを│使《つか》うことで│多少《たしょう》なりとも│効率化《こうりつか》できないものかという│実験《じっけん》です。
以下noteにペーストしてみたものです(本記事冒頭と同じ)
ご存じのように、noteにはルビを振る機能があります。具体的なルビ指定の方法は、note独自のマークアップ記法です。そもそもルビを振る作業は大変な労力を伴うものですので、noteのエディタにもそれを補助する機能がちゃんとあります。それでも、膨大なテキストに総ルビを振るとなると大変であることには変わりありません。そこで、AIを使うことで多少なりとも効率化できないものかという実験です。
使えるのか使えないのか? さあドッチ?
というわけで、Claudeは、これに関していえば、御覧のようにほとんどミスがなく、非常に優秀な結果を出しています。
この結果を見る限り、テキストありきであれば、まず全体をAIで一気にマークアップするのは非常に効率的だと思われます。
一方、note上で原稿を打ち込むとか、修正の段階ではnoteのエディタを活用するのがいいでしょう。
それから、AIによるマークアップはAIの性能次第というところもあります。というのは、同じプロンプトをChatGPTでも試しましたが、ちょっと安定していない感じで、修正作業が増えてしまいました。もっとも、より安定するプロンプトが示せなった私のせいかもしれませんが?
参考までに、同じプロンプトをChatGPTに与えた出力結果です。時と場合とプロンプトによっては、もっと安定した結果になるかもしれません。
💻変換後テキスト
ご存じのように、noteにはルビを振る機能があります。具体的な│ルビ《るび》指定の│方法《ほうほう》は、note独自のマークアップ記法です。そもそも│ルビ《るび》を振る│作業《さぎょう》は大変な│労力《ろうりょく》を伴うものですので、noteのエディタにもそれを補助する機能がちゃんとあります。それでも、│膨大《ぼうだい》なテキストに総│ルビ《るび》を振るとなると大変であることには変わりありません。そこで、AIを使うことで多少なりとも│効率化《こうりつか》できないものかという│実験《じっけん》です。
以下noteにペーストしてみたものです。うーむ、精度が低い・・・。
ご存じのように、noteにはルビを振る機能があります。具体的なルビ指定の方法は、note独自のマークアップ記法です。そもそもルビを振る作業は大変な労力を伴うものですので、noteのエディタにもそれを補助する機能がちゃんとあります。それでも、膨大なテキストに総ルビを振るとなると大変であることには変わりありません。そこで、AIを使うことで多少なりとも効率化できないものかという実験です。
note上で│《 》をエスケープする方法はあるのか?
この記事を書いているときに、困ったことがおきました。タイトル通り、note上で│《 》というマークアップをエスケープする方法はあるのか? です。
エスケープしないと、│今日《きょう》のようにマークアップ記号が表示されず、今日のようにルビになってしまいます。
今回は、│(縦線)を罫線に変更することでルビ化するのを回避してみましたが、正しいエスケープの方法があれば知りたいところです。
正規表現などでは、前に\マークを入れるとエスケープされるのですが、noteではどうなんでしょうか?
最後に・・・総ルビ化疲れたー!!!