【RX 高岡】 2023.07.02 沖縄県選手権ロードレース 優勝
合宿中のレース参加
沖縄で1週間合宿しようと決めてから合宿中に沖縄県選手権が開催されて、それは県外選手も参加できるということでエントリー。
レースなので当然『強い相手と競って自分の力以上の強度レベルで走る』というのは必達目標。
ただ通常はレース2日前からは練習量落として回復に費やすのだが、せっかく沖縄まで来て合宿しているのでそれはもったいない。今回は毎日4hくらいは練習しつつ、その中でレースは集中して高強度で走る、という矛盾した難題に挑戦。
レース概要
県選手権なので参加人数は多くない。しかし元オリンピアンで沖縄の英雄である内間選手やU23で頭角を現している日体大の比嘉選手、おなじみ沖縄のドン中鶴さん、など侮れない。
RXからは札幌から合宿に来た木村くんと高岡の2名。
コースは1周5.2kmx12周。
ゴール前だけ登り。勾配は最大でも6%くらい?で緩い。
登りフィニッシュというのは大好きで得意なレイアウト。
レース
100分ほどのレースと予想。2h弱のレースでは序盤のダメージから回復する前に勝負がかかってしまう可能性もあるのでウォーミングアップは入念に。
1・2周目はけっこうキツかったけど、遅れることはなくきっちり前の方でクリアできた。レースで集団内で走っているとギリギリシッティングでも登れたので調子悪くない。
序盤はニセコクラシックでも積極的に走っていた内間選手がよく動く。
それに追随する動きがあれば見逃さないように前の方でチェックしていた。
序盤に内間選手+1名の逃げが出来たけど、道幅広く直線で吹きっさらしの登坂区間で一気に差が詰まる。
3周目終了時のポイントで少しペースアップの動きがあるが、決定的な差にはならない。
動いたのは6周目。先頭付近で登っていて、なんとなく皆疲れたかなという頃の頂上付近でアタック。
木村くんと二人で飛び出して、S/F地点を越えて4人に。
RX高岡・木村、中鶴、屋宜の4人。
登りで勢いよく飛び出したので後ろとけっこう差が開く。
木村くんと一緒なのでここは行くしかない。
と逃げ態勢に入ろうとしたけど、二人がキツそうで回らないので、最初は木村くんと二人でペースを作る。
一呼吸おいてから下ったあとの平坦区間で4人でローテを回す。
意外だったのは中鶴さんが平坦区間ですぐに遅れた(というか諦めた?)事。そんなにガンガン飛ばしてる印象はなかったので。
すぐに3人になった逃げは登りも快調に飛ばして半分経過して残り6周。
後ろ見るとかなり離れているので、一気に後ろが踏みやめるタイミングだったみたい。逃げが決まるタイミングでうまく仕掛けられて、メンツ的にもRX2名と絶好の展開。
逃げのセオリーとして登りでガンガン踏むと力の差が如実に出て崩壊するので、平地・下りは無駄なく速いペースを維持するようにして、登りは少し抑えめでバラけないようにする。
その後は3名でひたすらローテーション。
ラップタイム見ると悪くないタイム。後続は直線登りで後ろも見ても見えないくらいなので1分以上あるのは確実。一度も審判からタイム差をもらわなかったけど、見えないくらい離れているので逃げが成功したと思って間違いない。淡々と3人で回す。
控えめに言って50%くらいは自分が牽けていたので調子良さそうだし、落ち着いて走れた。
木村くんが登りでペースで走っていたら少し間が開いた時があったので、沖縄のタスク選手はキツそう。
あとはどこでどうやって千切るかという問題だけ。
11周目。ラスト1に入る前の登りでアタック。案の定タスク選手とは大きく差が開くが木村くんはしっかりとついてくる。そこで一気に離して独走としたかったけど、木村くんは離れず。
チームメイトなのでどちらが勝っても良いんだけど、せっかく合宿中でレースに参加しているのだから、今日はとことん追い込んで出し切って終えたい。
2人になってラスト一周。最後の1分ほどの登坂で勝負がつくのは明白。そこに向けて2人で走っていたらタスク選手が追いついてきたけど、気にしない。
スプリント力自体は木村くんの方が上なのでお見合いして最後までいきたくない。かと言ってラスト1で一度仕掛けて木村くんもまだ脚残っているのは分かったので、早駆けで自滅もダメ。
どこからどのくらいの力で仕掛けようか難しいなぁ、とりあえず登り長いから全力出し切れればたぶん勝てるだろうな、とあまり難しく考えずに最後の登りへ向かう。
コーナー曲がって登り始めるまでのほぼ平坦の区間で木村くんが渾身のアタック。チームでワン・ツー狙うというなら、木村君が先行して、タスク選手の後ろを取って最後に抜かせばほぼ間違いなく獲れるんだけど、それだと木村君も私も全力出し切るという目標は達成できない。
逃げる木村君を追い込んで力勝負にする為に、チーム員だけど全力で追走。
アタックして体力を使って一時的にギャップを作って逃げ切る作戦の木村君。私は差をつけられたけどフィニッシュラインまでに上げていきその差を埋めて最後に逆転する作戦。ガツンと上げていない分後ろにタスク選手がついてくるが、絶対に振り切れるという自信はあって、万が一にもタスク選手を連れて行って漁夫の利を得られるということはない。
フィニッシュ500m手前でアタックした木村君を徐々に追い上げる。最初は木村君の勢いがあったので差が詰まらないけど、徐々に差が詰まっていく。後ろのタスク選手は途中でギブアップ。想定通り。
自分は一定で踏み続けるしかないので、木村君がタレるかタレないか。
ラスト200mくらいで確実に差が縮まって射程圏内に。
ラスト100mで勾配が緩くなるのでその前に抜かしたいところ。
勢い付けて抜かして、勝負あり。
木村君も2位。
リザルト
するするっと抜け出して、そこからは非常に気持ちよくローテーションして進んだからすごく限界域と感じていたわけでもないけど、中盤から集団は崩壊してタイム差はどんどん広がっていたらしい。
こうなると3人で先頭交代して進む逃げの方が圧倒的に楽で有利だろう。
沖縄のローカルレースに東京と北海道から参加させてもらい、荒らした(?)ような形になってしまったが、その点に関してそういった否定的な雰囲気はほぼ感じず、逆にものすごく沖縄輪界の人たちの温かい声援が印象的だった。
特に沖縄選手は皆身内という感じで、たくさんの沿道の人がほぼ全ての選手の名前を呼んで応援していて、とても良い雰囲気だった。