それやっぱり詐欺です - 前編

詐欺つながりで思い出したので、弊社が合いそうになった詐欺の件を書いてみたいと思います。
どこかの誰かの役に立つかもしれない。そんな思いです。

弊社は、事業や企業のブランド構築やプロデュース事業の一環としてデザインや制作を行っているので、クリエイターを探せるポータルサイトにいくつか登録しています。
ある日、その中の一つを通してメッセージが届きました。
内容は、
・自分は人事関係のコンサルタントをしている
・自分のクライアントにウクライナの企業がいる
・その企業が東アジア進出を考えているのでロゴを作ってほしい
・しいては、ポートフォリオを送ってくれないか
というものでした。
若干怪しい日本語ながらなかなか出来のいい日本語で(笑)、社内では「恐らく日本人ではないね」という話をしつつ、ポートフォリオを送ったところ……
・クライアントの社長がえらく気に入って、ぜひプロジェクトに加えたいと言っている
・できるなら、ロゴだけではなくブランディング一切を任せたい
という内容が返ってきました。
恥ずかしくなるくらいのべた褒めで、ポートフォリオを見てべた褒めしてくるクライアントさんは皆無なので(笑)、ますます怪しさが増したこと、さらに作るものはロゴだけでなく、会社を起ち上げるにあたって必要なもの一切合切、見積の金額もそれ相応になったこともあり、全金を前払いならやってもよいと連絡すると、まったくかまわないと即答の返事が。怪しさは増していきます(苦笑)

ここらあたりで、いつの間にか人事コンサルではなく、先方の社長本人から連絡がくるようになっていて、もっともらしいメールがきました。
・ウクライナでは銀行振込でお金を払うことができない
・現金が海外に流出するのを防ぐために、海外の銀行への振込ができない
・しかしサイトを使用すると振込かカードでしか払えない
・金額がそれなりなのでカードも使えない
・よってビットコインで払いたいからサイトを通さずにやり取りをできないか?
さらに怪しさは増しましたし、サイトから連絡がくる方からサイトを介さずにやり取りすることは避けてきたのですが、全額支払わなければやらないだけということと、海外(それも東欧)からの仕事(市場調査やブランディング)のいくつか受けてきていること、そして、野次馬根性もあり(苦笑)、話に乗ってみることにします。それに、実際仕事がやれたらラッキー♡という思いも….(汗)

こちらもサイトを通さずに実際に仕事がやれることになった際に備えました。
相手の条件は、支払う前に先方が作ったNDAにサインすること。
しかし、こちらはそうはいきません。リスクヘッジをしておかないといけないので、顧問弁護士にお願いをして業務委託契約書を作りました。そして、先方のビットコインを受け取るために、仮想通貨をやり取りできる口座を先方に連絡しました。

いつまで経っても、先方が得をするような騙され話にならないことから、社内では「騙されるとしたらいつどんな話になるんだろうね?」という話をしていました。
このあたりで、私が詐欺として懸念していたのは一つ。
実際に仕事が始まったあとに、当社がNDAに違反したために甚大な損害を被ったので高額な賠償金を支払えと言われること。
だとしても、エネルギーかけすぎじゃない!?それに詐欺って出せそうな金額でくるよね…!?とも思い、自分の仮説も半信半疑でした。

このあと、一気に詐欺がばれる方向に向かっていきますが、それはまた明日書きたいと思います。

あ、そうそう。
そのウクライナの会社は、OlComBudという社名を名乗っており、社長の名前はSychak Oleg。そのWebサイトは、https://olkmbud.co.ua/ です。
この会社は、ただ名乗られているだけで、この会社も実は被害者なのかもしれません。
しかし、この会社やこの会社の社長や社長の代理を名乗る人からのメッセージは、詐欺案件で間違いないかと思います(笑)

では、続きはまた明日。


いいなと思ったら応援しよう!