意思決定に関わることってなんだろか?
フロイトの「エス・自我・超自我」的なことを提唱したい話。
昔の偉大な心理学者のおっちゃんのフロイトは「エス・自我・超自我」という3つの概念で、精神機能を説明してたけど、まあ私もそれをしたい! っていうことでこの記事を書きます。
フロイトは「エス・自我・超自我」というものを階層的に問えていて、エスは深層心理で、超自我は表層と言った感じで、分布を示していたが、私はちょっと違う解釈なのでそこら辺を話していきたいと思います。
私も人間の精神構造、並びに意思決定は3つの要素からなると思います。
それが「理性・欲望・感情」です。
ただこれはどれが深層にあるとか表層とかにあるとかはなく、すべてが深層から表層まで分布しており、人によってその比率が異なっていると思っています。
人間は行動する際の理由付けに、大きく分けると3つの要素にわけて行動しているという考えがこの考えのもとにあります。大事なのは全部が存在していて、比率が人によって出来事によって違うだけです。それぞれについて、語っていきたいと思います。
①理性
わかりやすいですね。損得です。これをすれば自分は得をする、または損失を免れることが出来る。人間の思考に基づいた結論です。
特徴としては、行動した理由を説明されて、共感するかどうかはわかりませんが理解は出来る。そんな時は理性が選択に強く関わっている時でしょう。
損益に関わるため、3つの中でもっとも説明がつくので他人からもとてもわかりやすいです。あってるかは畑が違うので微妙ですが、古典経済学が使う人間のモデルはまさに理性のみに特化させた意思決定だと思いますね。
具体的には「将来の夢のため」とか、「金銭的な損を防ぐため」とか、「過去の失敗例から選出した結果」などでしょうか。
②欲望
これもわかりやすい。単純です。やりたいからやっただけです。やりたくないからやらなかっただけです。
特徴としては欲望は状況という要素の影響を強く受けることですかね。マズローの欲求段階のようにその人物の今ある状況や幸福度に依存することが多いでしょう。
多くの場合で長期的な目的よりも短期的な欲求を満たすために行うことが多いので、「今を生きるタイプ」と言えば聞こえいいですが、その日暮らし的な感じですね。後悔という概念が凄くまとわりつきやすい意志決定要素だともいます。
具体的には「お腹が空いたから」とか、「認めて欲しいから」とか、「自分というものを表現したかったから」とかそんな感じですね。
③感情
これは前の2つよりもちょっとわかりにくいかもしれません。実際のところは欲望との定義づけが難しくて、「やりたい」っていう感情として考えるとか、そもそもそれを欲望として捉えるかなのとの違うなんですが、今回は別個です。いわゆる気分が乗らなかったとか、むしゃくしゃしてやったとかはこれですかね。
特徴としては自分の今の状態に左右されます。直前に体験したことや感じたこと、これから控えているであろう事象、そんなものに影響受けます。
大きく分ければ、感情が急ブレーキになるか急発進になるかの2択しかないです。欲望よりも短期的で、感情の発散を目的にして意思決定をします。その場、その瞬間はとんでもない力の意思決定をしているので、テコでも動かないって感じですね。
具体的には先ほど書いたように、「むしゃくしゃしたから」とか、「気乗りしなかったから」とか、「嫌いだから」とかもありでしょうか?
フロイトのようにイメージをするならば、理由の所在を時系列にするとわかりやすいですかね。
ただこんな感じで、理性は長期的な目標や過去の経験(先人たちの教えも含めて)が意思決定の要素になることが多く、ほかはどんどん近くなっていきます。
でも大事なのは別にこんな感じではありますが、実際の意思決定は時系列ではなく、これらが複雑に絡み合って作用します。例としていくつかのパターンを参照していきましょう。
この3パターンから考えています。
Aはわかりやすくバランス型ですね。どれが決定要素として強いわけではない。総合的に判断しているタイプです。
Bは理性がめっちゃ大きいですね笑 そう言うことなんでしょう。
Cは逆に理性があんまり大きくないですし、感情と欲望が大きく占めていますかねー。
さて、どれがいいと思いますか?
結論から言えば、まあどれが良いというわけではない。
Aは確かにバランスがいいですが、単純に考えると「なんで意思決定したの?」と聞いても、1/3程度しか了解可能でしかないです。
Bは理性的で確かに意思決定の理由には納得できるかもしれないですが、人間ぽくなくて気持ち悪い印象を受けるかもしれません。
Cは周りの人からすれば、なんだこいつってなるかもしれないです。しかしながら、個人としては感情は発散できるし、欲望も満たされるでしょうから気持ちいいんじゃないでしょうか?
別にどれがいいわけではなく、TPOをわきまえてどれも使えばいい。仕事で実益を得なくてはいけない時はBがいいでしょうし、友人や家族との気を使わない関係の時はCがいいのかもしれないです。
むしろAっていつ???笑
大事なのはこのベン図のような何かがそれぞれの誰かを示している(人間を表現している)と考えてはいけない。自分の中にどれもあるシチュエーションだと考えることです。1つしか持ってないのはもったいないですからね。
また便宜上、表現しませんでしたが、この図の面積自体も大事です。面積が大きい時は意思決定においての強い意志を持っているということになりますし、面積が小さい時は意思が弱い時です。
どうでもいいことは図を小さくする。大事なことは図を大きくする。そういう使い分けが大事そうです。
結論として
意思決定において大事なのは、この3要素を可変な要素であると定義して、状況によって3つの要素の大きさを変えて、自分の中で釣り合いを取ることだと思います。
またどれかが強くなりやすい傾向の人間になる分には良いですが、一定のパターンでしか意思決定出来ないのはすごく視野が狭くなるので、おすすめしないですね。
余談
フロイトの「エス・自我・超自我」と違うとか言いましたが、実際はかなり一緒だと思います笑 雑にエスを深層心理、超自我を表層深層として捉え、その仲介をするのを自我とするのならば、それぞれが感情・欲望・理性となります。
感情と欲望の境は微妙と書きましたが、それは欲望と理性も同様です。
理性の「将来の夢のため」は欲望の「将来やりたいことがあるから」と捉えられますし、理性の「過去の失敗例から選出した結果」はそもそもその失敗例は客観的な事実なのかって言う部分があってそういうことで「嫌な思いしたために避けたい」というならばそれは欲望ですね笑
「欲望」という要素は理性と感情と言う2つの側面を持ち、それを仲介している、まさにフロイトの自我みたい感じですね笑
何が言いたいかと言えば、広義で言えば人間の行動とは結局「欲」で決まると私は思います。ただそれを狭義に分解した際に3要素に分解できる。
言わば、人間を一言で表すなら「欲の化身」、三言で合わすなら「感情・欲望・理性の化身」ってことですかね。
実は過去に「性欲説」っていう人間は欲の化身だという記事を書いていたりして笑
写真:凛々しいヤマセミ