見出し画像

【MLB】捕手の起用法について考えてみた(多分前半)

どうも、フィリーズ担当のペンでございます。
今回はフィリーズ関係なく最近思ってることをnoteにまとめたいと思います。

最近たびたびtwitterでは書いているのですが、捕手の起用法や人選ってもっと考える余地があるんじゃないかということです。

捕手は他の野手と比べて特別なポジションです。
そのため、他のポジションと扱われ方も違います。
以下でまとめてみます。

1.専門性が高く、他の野手じゃ守れない
(そのため、ケガで試合中に離脱する可能性を考慮し、ほぼ間違いなくロースターに複数名捕手を登録する)
2.他の野手と比べ、体力の消費が激しい
(そのため、他の野手よりも定期的にオフの日があり、控えの捕手はある程度の試合出場が保証される)

そう、必ずロースターに複数名入れないといけない存在であり、他の野手と違ってレギュラーでも控えでも一定数出場機会があるポジションが捕手なのです。
だから、思うのです。
野手のロースター枠をわざわざ2人も使って捕手だけさせるのってもったいないと。
他の野手に関してはBen Zobristの出現以降、明らかにユーティリティ性というものが重視されるようになってきています。
捕手というポジションにもそのトレンドが来るのではないかというのがこのnoteの内容となります。

それでは、noteスタートです。

背景

なぜこのような内容を思うに至ったのかその背景をまとめていきます。

1.まったく打てなかったフィリーズの控え捕手

今年のフィリーズの控え陣はとにかくパワーレスでした。
Brad Millerが20HRを打ったもののそれ以外の控え野手はTravis JankowskiRonald TorreyesLuke WilliamsNick Maton...そう名前を見て分かるでしょう。パワーレスだったのです。
そして、その中でさらに輪をかけてひどかったのが控え捕手のAndrew Knappでした。(Knappの名誉のために書くと控え捕手として十分なレベルの打撃成績を残した年もあります)

成績を見ても分かる通り、今年のKnappはRealmutoの休みやケガの際の代役として捕手をするという役割しかありませんでした。
そして、他の野手がパワーレスで代打としては期待できないいうことも相まって以下のような考えに行き着いたのです。

「大事なロースター枠にただの控え捕手なんていらない」

2.Salvador Perezが捕手・DH併用の起用でフル出場し捕手としてJohnny Bench以来のHRと打点の二冠を獲得

今年のメジャーリーグの重大トピックの1つと言っていいロイヤルズSalvador PerezのHRと打点の二冠獲得。

捕手としては1970年と1972年のJohnny Bench以来の二冠獲得という快挙になりましたが、実はこの快挙にはカラクリがあります。
今年のPerezは捕手メインの選手としては異例の161試合に出場しており、それが出場試合数が少なくなりやすい捕手にとってはどうしても獲得が難しいHRと打点のタイトルを獲得出来た要因ともなったのですが、実は今年のPerezは捕手としては120試合しか先発で出場していないのです。残りの40試合はDHとして先発(1試合のみ代打)していたのです。
そう、今年のPerezは捕手としては出場試合数を調整して体力をキープしつつ、DHも活用することで打者としてはフルシーズンほぼ休みなく出場したことでタイトルを獲得するほどの成績を残すことが出来たのです。
打力のある捕手の活用法として、捕手としての試合数はセーブしつつDHや他ポジションでもユーティリティ的に先発させるというのはチームとしても効果的な手法となるはずです。
実際、Perezと同じく捕手として二冠を獲得している前述のBenchも同じような起用法をされているのです。当時ビッグ・レッド・マシーンとして、Benchの他にもJoe Morgan, Pete Rose, Tony Perezといった殿堂入りクラス(1人だけ諸事情あるので割愛)のスター選手が揃っていた中、Benchは二冠獲得の1970年は捕手130試合、一塁5試合、外野17試合の先発に代打等途中出場6試合で計158試合、1972年は捕手124試合、一塁2試合、三塁4試合、外野17試合の計147試合に出場と捕手以外でも複数ポジションで先発しその打力を最大限活かす起用がされていたのです。

3.Daulton Varshoという捕手のBen Zobristの出現

ダイアモンドバックスDaulton Varshoは捕手のトッププロスペクトながら外野としても高い能力を持つ選手として注目されていましたが今年の後半ついにメジャーでもその能力が開花しました。

後半戦60試合の出場で.290 10HR OPS.879と主力打者レベルと言っていい打撃成績を残したVarshoですが、捕手としては23試合のみの先発で残りは左翼6試合、中堅14試合、右翼8試合と捕手での先発よりも外野手として多くの試合で先発しこの成績を残しています。
Varshoは選手としての登録も捕手ではなく外野手として登録されていたりします。

後半戦ダイアモンドバックスのアクティブロースターに捕手として登録されていたのはCarson Kellyのみで、実際Kellyは後半戦38試合で捕手として先発出場とVarshoより多くの試合でマスクを被り正捕手としての役割を果たしていました。

捕手として平均以上の打撃力を誇る正捕手Kellyと、主力レベルの打撃力を誇る外野手?のVarshoがユーティリティ的に控え捕手を勤めるという強力コンビの完成は捕手全体の攻撃力を大きく高める手段として来年以降のメジャーリーグの捕手起用に置いて大きな変化をもたらす可能性があります。

まとめじゃないなにか

背景まとめるだけで疲れたので続きはまた今度です。

いいなと思ったら応援しよう!