G-1 その②
お疲れ様です。
今日もよく働いた。
今日のGはみんなのフォロー係。
新しいプロジェクトの初回反省会。
年若い次期社長のジュニアが(Jと呼ぶ)リーダーシップを取り、
各部所の担当に次につなげるためのコメントをそれぞれ出すことになった。
Gはダメ出しに対してなぜ我々がその対応を事前にできなかったのかの理由を理解している。
そのため、その都度フォローを入れる。
なんだこれは。
ばかばかしい反省会だと思った。
Jの成し遂げたいことは分かる。
その他の偉い人が、ひどい。
G、何とかしてよ。
あの中で事実上一番偉いのに。
でも、Gがいるから何とかなっていることも分かっている。
ディスりまくるGへの、フォローのために。
Gは現COOがCEOの時代にヘッドハンティングされて、私のいる会社に来た。(私は新卒からいるので、社歴は私のほうが断然長い。)
地方の中小企業だけど。
地元に根付いた経営方針でそれなりの創業年数になっている。
Gは流通業界をよく知っているため、優位な商談ができる。
いつも強気でさらりと圧倒される。
でも頭がいいかといえば、いまいちピンとこないけど。
どっちかっていうと、セコいなーなんて思っちゃうけど。
私は現場が長かったので、裏側の基本に詳しくないからだろう。
でも、Gの
現実にそれが通る力を持っていることは。
経営者のひとりとして流れを作れるってことは。
この力を目の当たりにした時。
取引先と年度初めの合同総会の後の懇親会。
CEOやCOOに挨拶をする人が多いのはそうだけど。
Gは。
ものすごい大行列だった。
これが統括の力なんだなぁと。
取引先の営業をアテンドした。
必死に対応するG。
あの中の何人の名前を覚えられるだろう。
初めて参加したときに圧倒された。
確かにGの一声で。
白が黒になったり、いきなり社内自販機のドリンクの値段が下がったり。
私の身長が180センチオーバーになったりと。
Gの圧倒的な権力に慣れてきたけれど。
最近は物忘れというより
モノの名前が出てこないG。
次期社長Jのスマートな察し方が、神。
私は。
察してやるものかと抵抗する。
そう、甘やかしてはいけない。
私は老化を食いめるべく、Gに鞭打つのだ。
でもちょっとゆずって、思い出すのを待ってあげるね。
マスクの下でにやりとする。
JはなんだかんだGは慕われていると言うけれど。
さぁ、どうなんだろう。
かつて育てた部下が。
パートナーとデートのたびに私に似合う服を見つけると、一緒に盛り上がっていたとか、私がこんな時はこういう発言をしそうだとか、嬉しそうに話してくれたことを思い出して。
とてもかわいくて、いとおしくて。
ディスられる上司も悪くないと思った社用車の中。
かつて育ててもらった上司も突っ込みどころが満載だったなと。
育ててもらったことに胸が熱くなり。
GはJの言う通りなのだろう。
今日もお疲れ様でした。
いろいろ気苦労も多いですよね。
おやすみなさい。