EG#1 Fender Stratocaster
Specification
ボディ:アルダー
ネック:メイプル
弦長:648mm(25 1/2”)
フィンガーボード:ブラジリアンローズウッド 21フレット
ピックアップ:シングルコイル×3
ペグ: クルーソン
ブリッジ:シンクロナイズド・トレモロ
その他:1961年製
About
60年代初頭のストラトキャスターはふたつくらい価値が高く評価されています。ひとつは指板のローズウッドが「スラブ貼り」という貼り合わせ方であること、もうひとつはCBSに売却されるまでの「プリCBS期」というもの。前者は62年の途中まで、後者は65年頭以前、つまりは62年途中までの個体はそのふたつ分がベースとして価値/価格に含まれているということですね。音と直結する部分については個体差のほうが大きいと思いますが、市場にはあんまり関係ない。当然ながら、価値としてはさらに「改造/リペア歴の有無」というのが含まれます。そうすると楽器としての価値は正直なところ薄れて、骨とう品としての価値が独り歩きすることになります。悩ましいですね。この時期のストラトキャスターはサンバーストのほかにカスタムカラーがオプションとして準備されており、数の少なさがこれまた価格に反映されるわけですが、サンバーストもこの時期だけの「3トーン」で、直前の2トーンとはもちろん、それ以降の3トーンと赤の「幅」が違うというマニアックな(笑)色合いを持っています。
Story
同世代のギター弾きの人は、これまでに何度か「人生最後のギター」という名目でギターを買っていると思います(笑)。僕の場合、これがその一本目(爆笑)。当時はほんとうにこれで打ち止めにするつもりでした。ちょうど結婚したころだったのでそういう意識はあったんです。変わりませんでしたねえ…。まず、当時Charさんが使っていた、というか今も使っているバーガンディミストのストラトキャスターがどんな音なのかが知りたかった。ヴィンテージ、というより当時は「オールド」と言っていたと思いますが、そういうのを扱うお店に出入りしたりやりとりしたりするようになって、本格的に探すようになりました。当時は64年のJ-45とか65年のムスタングを持っていたからまったくヴィンテージを持っていなかったわけではないけど、ストラトは桁がひとつ違うから、やっぱりなかなか勇気が出なかった。でも。旅行や出張のたびに本物を見たり触らせてもらったりしているうちに、だんだんとイメージが固まっていくんですね。で、「赤の残っているサンバースト」というのがキーワードになっていった。2年くらい探したのかな。ついに「いいのが出ましたけど」という連絡をもらって。思い出した。あの頃はFAXでやりとりしていた^ ^。カリフォルニアのギターハンターが新聞広告出してたおばあちゃんから買い取ってきた、というので一か八かだけど取り寄せてもらって、とりあえず見に行って。見たらもうだめですね(苦笑)。購入。まあそれから手放すことなく、四半世紀ずっと弾いているからトータルで言えば無駄遣いではなかった。と信じている^^。アコギのD-45同様、この一本で人生は変わりました。たくさんのギター好きの人と友達になれたし。フルオリジナルだったんです。リフレットもリナットもなし。ブリッジカバーつけっぱなしで弾かれていたために上のほうは指板が削れているんだけど、まあそこまで上がっていかないからノープロブレム。サンバーストの赤がフェイドしてしまうかもと心配したけど幸いまだ残っています。買った当初はね、腕もないのにギター自慢か的な感じでしたけど、そういうギターを買ってしまったことでずっとモチベーションが下がることなく練習してきたからまあ許してください(誰に言ってる?^^)。