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詩人。
谷川俊太郎さんが亡くなったんですね。92歳。
初めて名前を見たのはいつだったかなあと思うくらい昔のことです。
子どもの頃、詩ってよくわからなかったんです。みなさんどうでした?僕はもうほんとうに国語の時間が苦痛で。読むのは好きだったんです。音読は嫌い。恥ずかしいから。作文は苦手。詩も苦手。苦手というか、どうやったら書けるのかわからない。「気持ち」を書くという意味がわからない。どうして周りの友だちが書けているのかわからない。そもそも自分の気持ちがわからない。そんな感じだったから、ずっと詩が書けるということに憧れていました。そう思い始めてもう50年くらい経つけど(笑)。
谷川さんの言葉は、オチの持っていき方というか、詩はなんていうんですかね?オチじゃないよね。言いたいこと、か。言葉が並んだその先にあるフレーズにハッとさせられる。年をとっていってもその時その時に言いたいことがある。そしてその時見えているものを書いている。今回、Xで訃報を知ったんですが、その人が「感謝」という詩を上げていたので引用します。
感謝
目が覚める
庭の紅葉が見える
昨日を思い出す
まだ生きてるんだ
今日は昨日のつづき
だけでいいと思う
何かをする気はない
どこも痛くない
痒くもないのに感謝
いったい誰に?
神に?
世界に?宇宙に?
分からないが
感謝の念だけは残る
この詩を書いた時はどんな状態だったんでしょう?「まだ生きてるんだ」にハッとする。そんな中で創作意欲はいったいいつまであったのか?
90代のとは言わんけど、あと10年後、20年後の自分が年相応の視点での言葉遣いが出来るか、そんなことを思いました。ご冥福をお祈りします。