ON THE ROCK / 仲井戸麗市。
ほんとうに本を読めなくなっていることに危機感を覚えています。年をとっていくにつれて「こんなの読んでるなんて」みたいに思われるんじゃないかみたいなことを思っているフシもありますね。だけど。ちょっと前…と言いながら2、3年前だけど^ ^;、ああ、この人はすごいなあと思った人がいて、その人がどんな本読んでんのかなと興味が湧いたことがあって、さりげなく聞いてみたら、僕が名前しか知らない人だった。
それで思ったのは、やっぱり人がそうなるには理由も背景もあるんだな、ということでした。相変わらず自分は何にも知らないままだなあと改めて思ったし、すごい人たちは終わりのことなんて見てもいない。まあ見てるんでしょうけど、それよりも目の前にある見たいこと知りたいことやりたいことの方が大事というか、止まる気がない。憧れます^ ^
そんなわけで。今年は何冊読めるのかわからないけど、ちょっと記録だけはつけようと。これで終わったりして(大汗)。
その1 ON THE ROCK 仲井戸麗市“ロック”対談集
チャボさんが2015年にBSジャパンでやっていた番組をテープ起こし(っていうのかな?)したもの。
登場するゲストは
三浦友和、KONISHIKI、夏木マリ、佐野史郎、石橋凌、大森南朋、Chara、奈良美智、鮎川誠、オダギリジョー、竹中直人、ピーター・バラカン、金子マリ、渋谷陽一、うじきつよし、カルメン・マキ、村上“ポンタ”秀一、東儀秀樹、小林克也、日高正博、橋本治、Char、湯川れい子、野中規雄
といった面々。
もちろん?もともとCharさんとの話を読みたくて買ったんですけど、400ページにおよぶボリュームのインタビュー集ですから、読み応え満載でした。
物心ついた頃、というのがいつ頃に当たるのか、いまひとつわからないんですけど、そうだな、子どもの頃、小学校低学年くらいかな、その頃に伝記を読むのが好きだったんですよね。流行ったのかな?まあ担任の先生に乗せられたところもあったかもしれんけど。僕らの世代では普通だったような気がする。で、中学生になるかならないかくらいに、ミュージシャンのエッセイ集ブーム?が来て、これに同じようなノリでハマったんですね。人に歴史ありみたいなところもそうだけど、ルーツとか言葉遣いとかそういうところに興味があった。子どもだから大人の話は半分くらいしかわかってなかったと思うけど、二十代半ばから三十代の大人の言葉は、その歌の世界と直結してましたね。当時はラジオくらいしか本以外に情報の入手先はないし、だからもうレコードだったら擦り切れてるだろうくらいな勢いで繰り返し読んでいました。
この対談集では、主にそのゲストの音楽的バックグラウンドをパーソナルヒストリーとともに拾って行き、最後に「あなたにとってロックとは?」で終わるという流れ。
人生における転機をチャボさんは「クロスロード」という言葉で表現していて。なんかいいんですよね^ ^麗蘭の「今夜R&Bを…」を思い出しながら読み通しました。
ミュージシャンだけでなく、裏方の人、俳優、作家…そしてよくある話だけど、いろんなところでつながっている。他のメディアで聞いたことのある話もないわけではないけど、チャボというフィルターを通すとまた違った響きになる。インタビューかくあるべしという感じです。「誰がやっても同じ」に「しない」のではなく「ならない」。ゲストがものすごく多いけど、チャボさんがブレないから読んでいて疲れない。これは驚き。時間はたっぷりかかりましたけどね。読み返したくなる人が多いから^ ^
5年くらい前に出た本なので(番組は7年前)、興味ある方、ぜひ在庫のあるうちに!