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中村将大『はじまりのデザイン学』(BNN.Inc)
中村として、はじめての単著が刊行されます。
デザインの初学者、そしてデザインを学ぶ、すべてのかたへ向けた本です
中村将大『はじまりのデザイン学』BNN.Inc
■第1部 デザインのそもそも|デザインを定義する
■第2部 デザインのしつらえ|情報の構造
■第3部 デザインのこれまで|歴史と価値形成
■第4部 デザインのいとなみ|ワークプロセスと実践
■巻末資料 年表・推薦図書
1部では、さまざまな「デザイン」に通底する、そもそもの話からはじめ、ひとまずの定義をここと見ています。2部では、おもに視覚情報にまつわる要素——ヴィジュアルコミュニケーション、情報設計、構成、タイポグラフィ——を分解的に解説してゆくかたち。それから3部ではデザインの良し悪しについて、歴史をみながらその理由を浮き彫りにしてゆきます。4部ではデザインワークを想定しつつ、そのプロセスや向き合いかたについて、お話をしています。巻末には資料として、簡易なデザイン史年表と、推薦図書を掲載しています。
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いずれも、見開き単位を基本としながら、リズミカルに読み進められるようになっています。冒頭から最後まで通読するもよしですし、興味のあるところから読みはじめていただいても構いません。
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デザインの教育に携わるようになって、気づけば15年が過ぎました。この間、得た経験や、作成した教材、講義録などをふまえつつ、あらたに全編書きおろしたものが『はじまりのデザイン学』です。基本的には初学者を対象としたもの。学校の授業のような構成ではなしが進んでゆきます。
とはいえ、この本は現状どこか混沌としている「デザイン」について、交通整理をする役割を担いたいとも考えています。それは、デザインに興味を持つ、すべてのひとに触れて欲しいことでもあるのです。それは(厚かましくも)デザインと、その周縁にいる仲間たちと共有したい課題でもあるのです。
不思議なことに。デザインの教育は、いきなり各論からはじまる場合がおおい。それは専門家育成の要素が強く、マインドよりもスキルが先行しているともいえます。細分化されたデザインの領域は、日々、増え続けるけれど、その基盤となるデザイン「そもそも」のはなしは、なぜかあまりなされない。
それはデザインの教育機関に限らず、これまで刊行された初学者むけ書籍の数々をみてもあきらかです。さまざまな「◯◯デザイン」に分かれる以前にある、未然のデザインとは、いったいなにか。こうした課題感を持ちながら、デザインの教育をデザインしてきたのが、僕のこれまでの仕事だったのかもしれません。
デザインを俯瞰すると、それはなにより、ひとが環境に即してゆくためのいとなみであることがみえてきます。われわれはデザインを内包しているからこそ、人間であるのかもしれない——こうしたところから、デザインを紐解いてゆく一冊としています。ちなみに英語タイトルは ‘Design Beginner’s Mind’。「デザインの初心」です。
編集はBNN 石井早耶香さん。ブックデザインは古屋郁美さんです。本書の企画がはじまったとき、ぼんやり「古屋さんのデザインで世に出るといいな」と考えていたので、とても嬉しい。
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中村将大『はじまりのデザイン学』
株式会社ビー・エヌ・エヌ
ISBN|978-4-8025-1313-5
定価|本体2,500円+税
仕様|A5判/240ページ
発売日|2025年2月20日
どうぞ、よろしくお願いいたします。
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2 February 2025
中村将大