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君とのこと

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2020年の夏の兆しが見え始めた頃に出会った君と僕のこと
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君の視界を泳ぐ単細胞生物

君の視界を泳ぐ単細胞生物

いたずらにじゃれあった夏の日が過ぎて、揺らめきたつ陽炎が夕立ちに溶ける。溶け出した夏の余韻で、すれ違う人の青い影が伸びていく。うんざりしていた蝉の声も今は少し懐かしい。朝に目覚めれば秋の虫が火照りを冷ますようにサラサラと鳴く。



今日は時間を割いてくれてありがとう。それなのに予期せぬ事があって僕は戻らなければならなくなった。

「今日は、もう帰ろうか」

行くべきか留まるべきか逡巡する僕を抱

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