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絶滅危機動物ファイル15「シロヘラコウモリ」

こんにちは!
絶滅危機動物ファイル15「シロヘラコウモリ」です。
twitterでは2023/3/3に公開しました。

シロヘラコウモリ1
シロヘラコウモリ2

コウモリというのは多種多様で非常に魅力的な動物なんですが、そのなかでも大好きなのがこのシロヘラコウモリです。
シロヘラコウモリというと、本やwebで調べてもたいてい、というかほぼ、ヘリコニアの葉のなかで団子状に固まっている写真しか載っていません。まあそれがあまりにキュートなんですが。

今回は、空を飛んでいる資料をなんとかいろいろと探して描きました。
体毛が真っ白というのもとても珍しく、White Bat と呼ばれてるんですが、それ以上に、鮮やかな黄色哺乳類として革新的なんです!

そもそも哺乳類の体色は鳥類などに比べてとても地味ですが、自分のつたない知識&理解ですと…
 恐竜たちが地球の支配者として君臨していた頃、恐竜たちは昼間も支配しており、色覚にも優れていたと思われます。恐竜から進化した鳥類も引き続き(ヒトなどよりよほど)優れた色覚をもっています。
恐竜たちの影に隠れてひっそりと生きていた哺乳類の祖先夜に行動し、嗅覚や聴力を研ぎ澄ませてきたけど、重要ではない色覚は失われていった。
なので、現在の哺乳類の多くは赤と青の光受容体しかもっていません。
色覚が弱いから必要ないんでしょうが、哺乳類は保有する色素の数、そして作り出せる色も限られてしまいました。
…といった理由かと思います(詳しくは各々調べてね)

そんななかでシロヘラコウモリの耳や鼻は鮮やかな黄色!!
この黄色が鮮やかなオスほどメスに選ばれるというは、まるで鳥類みたいですね。
この黄色は食べ物由来のカロテノイドによる色で、この黄色を体内で合成し皮膚に沈着することができる唯一の哺乳類らしいのです。正確には、沈着することができることが分かった最初の哺乳類ってことですかね。

Sexual dichromatism and condition-dependence in the skin of a bat
という論文などを参考にしたんですが、おもしろいので気になる方は調べてみてください。

シロヘラコウモリのような小型コウモリのほとんどは虫を食べるんですが、シロヘラコウモリはほぼ1種のイチジクのみを食べる、というのも、この黄色のためかもしれません。

ジャングルのなかでオスはハーレムをつくり、テントを転々とするなど、その生態も非常におもしろくて魅力的なシロヘラコウモリ。キュートな彼らを見られるのが、コスタリカです。
コスタリカは自然保護を始め、国としての政策が本当に素晴らしく、憧れと尊敬の念を抱いています。世界の国々がこうあったらいいのになと偉そうにも思ってしまうのですが、いつの日か行ってみたいです。

それでは〜。

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